検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:72,248 hit

018 ページ18

『あー、今日の酒は不味かった』



登坂くんは、どかっと小さいソファーに座った



え?(笑)
どういう意味?(笑)




『私、美味しかったけど……』




『そりゃお前はな(苦笑)あんな話しながら飲んで旨いわけねぇし』




あ……




『ごめんね?でもさ、東京七不思議に入るレベルだと思うんだよね。登坂くんが片想いしてるって』




『お前、俺をなんだと思ってんの?(笑)』




『モテすぎるイケメンのドS』




『ほんとムカつく』




登坂くんは足元に座ってた私の隣に移動してきた。




至近距離で、じっと見つめられて耐えきれず視線を逸らせた。



『お、お風呂の準備してくるね』



登坂くんは、立ち上がった私の手首を掴んで見上げてた。
その瞳が、とても切なそうで



『離して……』


そう言ったのに、逆に手首を引っ張られた。



『ちょっと!どうしちゃったの?今日変だよ?』



『……ごめん。風呂、準備して』



離された手首が熱かった。



お風呂の準備をして戻ってきたら、いつもと変わらない様子で、勝手にビール飲んでるし…


なんだったんだ、さっきのは!




テレビを見ながらなんて事ない話をして、お風呂が出来たから登坂くんに先に入ってもらった。



冷蔵庫の中を確認すると、缶ビールが2本とチューハイが3本。


こんだけあったら足りるよね
今から買いに行くの怠いし…



そうだそうだ
着替え出さなきゃ


何の時だったか忘れたけど、隆二が置いたままにしてるジャージを持って浴室の登坂くんに声をかけた。



『登坂くーん、着替え置いとくねー
隆二のだけど我慢してね。ちゃんと洗濯してるから(笑)』




『……………………』




登坂くんの返事がなくて、少し不安になった。

まさか……寝てる?


『登坂くん?起きてる?』




『…え?あぁ、起きてる。ありがと』




良かった。
全裸で浴室で倒れられてたら……



どうしていいかわかんないもん。

019→←017



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。