昨日の敵は今日も敵？ (ページ13)

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飲み足りなかったのは登坂くんだったはずなのに、気が付けば私がガンガン飲んじゃってて、いつもの如く、隆二の愚痴言いまくって、登坂くんが笑いながら聞いてくれて

『登坂くーん、泊まってけー』

完全な酔っぱらいになった私を抱えてベッドに転がしてくれた。

『そのつもりだわ！お前、明日ぜってぇ起きねぇだろ(笑)』

『お布団、あっち』

部屋の隅に置いてるお布団を指差したのに、しれっとベッドに潜り込んできた。

『狭いって』

『いいから…』

そのまま抱っこされていつの間にか眠ってた。

.

.

.

頭痛すぎ……

翌朝、酔っ払った翌朝にしては珍しく早い時間に目が覚めた。

あ……そうか
登坂くん、泊まったんだった。

呑気に考えてて、やけにスースーするなって布団の中を覗き込んで固まる。

えっ？
なんで素っ裸？
しかも二人とも……

これは……
ヤっちゃったってこと？

そーっと布団から顔を出せば、目の前で口角を上げて笑ってる登坂くんと目が合った。

『あ……おはよ』

『おはよ』

『確認なんだけど、ヤっちゃった？』

『うん』

あっそう……

『シャワーしてくる』

もうお酒はやめよう。
絶対守れない事を思いながら浴室にふらふらと向かった。

肩とか胸とか腰とか
いろんなところに夜の事実が残ってる。

彼氏いない歴3年と少しのアラサー女と
誰かに長い片想い中のイケメン
どっちにとっても得体の知れない相手ではない。

きっと、お互い欲求不満だったんだ。
昨夜の行為に深い意味はない。

バカだな私……

唇を噛みしめて、声が漏れないように泣きながら浴びたシャワーは、とても悲しい気分になった。