これからも ページ14
オプがモテることなんて、薄々勘付いていた
今年のバレンタインの日、幼馴染だし毎年義理と称してチョコをあげることが習慣となっていた私は迷うことなく、チョコを渡すためオプの家に遊びに行った
その時、机の上に無造作に置かれた可愛らしくラッピングされた赤やピンクの箱が目に入った
なんとなく、あぁやっぱりかって、
誰にでも優しくて見るからに温厚で
でもダンスの腕はピカイチで
ダンス部期待の星
そんな彼を周りの女の子が放っておくわけがない
それにオプのことだから、あげると言われれば断れないだろう
笑顔で「ありがとう」なんて言って、貰ったんだろうなぁ…
案の定私がチョコを持ってやって来た時、オプは満面の笑みで「ありがとう」と私のチョコを受け取ったけど、私は内心モヤモヤした気持ちでいっぱいだった
でも、今日あんなにハッキリと告白されている場面を見たのは初めてで
考えれば考える程、溢れてくる涙を止められなかった
なんだか家には帰りたくなくて、オプと小さい頃よく遊んだ近所の公園へやって来た
「久しぶりだなぁ…」
ブランコに座り空を見上げると、もう夕日が沈みそうだった
懐かしい、この景色
オプとおままごとをして遊んだ砂場
オプに逆上がりを教えてもらった鉄棒
オプとどっちが高く上がるか競い合ったこのブランコ
オプとの思い出は誰よりもあるのに
オプといた時間は誰よりも長いのに
オプへの想いは誰にも負けないのに
勇気がないんだ
「好き」と言葉にした時
「幼馴染」だと言われたら
それ以上の関係にはなれないって言われたら
あたしはきっと絶望する
それなら、1%でも望みがあるのなら、
言葉にせず、心の奥底にこの想いを封じる
言葉にしなくても、答えは分かってるのに…
空はもう真っ暗になっていて、公園の街頭だけが辺りを照らしていた
これでいい、私の涙を隠してくれるから
「A！！！」
ハッとして顔を上げた時、目の前には息を切らしたオプが立っていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mi-ra(プロフ) - あんなさん» ありがとうございます！更新率が低くてすみません(ToT)また書き溜めてるお話があるので、楽しみにしていただけると嬉しいです！(^.^)b (2014年6月27日 20時) (
レス) id: 23530e67d5 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - うわぁ。びえぴの小説少ないので、とても嬉しいです^^頑張ってください(*'.'*) (2014年6月27日 18時) (レス) id: bf146d4bc5 (このIDを非表示/違反報告)
Mi-ra(プロフ) - miinaさん» わ〜！ありがとうございます！更新頑張りますね！(*^^*) (2014年3月7日 14時) (レス) id: 23530e67d5 (このIDを非表示/違反報告)
miina(プロフ) - いつもきゅんきゅんしながら見てます(^-^) 更新頑張って下さい!!! (2014年3月7日 7時) (レス) id: 934f73426d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Mi-ra | 作成日時：2013年12月27日 16時
