特戦隊 ページ13
「偵信隊の報告によると、宗谷、凌風丸はラバウルが拠点のようだ。」北上聯が資料を読み上げた。
「本当か?」大林三郷が北上の方を向く。
「あぁ、既に妙義と日高、安宅それに柴崎恵次(しばさきけいじ)中将が潜伏してるから確かだ。」
「ラバウルか...結構厄介なとこに陣取られたな...」栗林忠道が呟いた。
「シャアねぇ特別作戦艦隊、特戦隊の編成をしないとな。」伊達武雉が地図を見ながら言った。
「そんなに早くできるのか?敵も精鋭。下手に出ると特戦隊ごと全滅だ。」と続けた。
「しかし、ラバウルに居るってことは電探も真面に使えん。如何するのだ。」栗塚信春が声を出し、
「旭日だ、日本艦隊と三水戦を編入すれば良いだろ。高性能電探の吹雪型、破壊力抜群の旭日型。そして航空攻撃部隊として一・ニ・五・六航戦を就ける。陸軍は栗林大将と大場少佐だ。そうりゃ宗谷、凌風丸は救出できるだろ?」と答える。
「援護は如何するのだ、援護なしでは流石の日本艦隊でも無理が有ろう。」
「援護は前弩級艦隊と護衛隊群で良いだろうな、後の艦隊は雑魚狩りだの何だのやらせればラバウルは壊滅するだろ。そう心配はするな。」
「編成は決まった、何時攻撃開始するのだ?」するとドアが開く音がした。
「作戦会議中失礼します。」誰かが入って来た。榎枝功丞と佐藤実煕、榎枝弘貴だった。榎枝兄弟は空軍中佐、佐藤は同少佐になっていた。
「空軍屈指の3人が顔を見せるとは。何かあった?」新島上里が聞いた。
「次の作戦についてなのですが、敵機が我が艦隊を攻撃した場合の囮をやらせていただけませんか?」
「何⁉」辻政信が勢いよく椅子から立ち上がる。
「落ち着け、何か策があっての事だろう。続けてくれ。」
「敵基地に侵入するとなると、航空攻撃が激しくなります。敵の勢力圏内では燃料・弾薬の補給は容易くできます。しかし我々は侵攻作戦に近いもの。青二才が戦ったところで撃墜は確定です。かと言って笹井淳一さんや坂井三郎さん等を出撃させると撃墜されたときに大きな痛手となります。遵って先ほども申しましたが、我々に囮をやらせてください。」すると大橋武野がクスクス笑い大洋翼宿は大声で笑い始めた。
「あんたら面白いのぉ、なぁ石島さんや、こいつ等にやらせてみんのも、面白うないか?どうや。」
「分かった。但し、少なくとも囮にはあと精鋭妖精を3機を含めた10機とする。」
「有難う御座います!」二人はその後作戦室を後にした。
「作戦は午前9時実施とする‼︎」
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作者名:伊吹 | 作成日時:2021年10月23日 1時