砂時計 - J-HOPE (ページ12)

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12 J-HOPE side ページ12

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バスに乗っていると、

突然、左肩に重みを感じる。

Aが寄っかかってきたみたいだ。

覗き込んでみると…

……寝てる？

JH「…静かにしてれば

すげーかわいいのにㅎ」

Aの寝顔を見て

そう呟く

なーんて。

昔っから

Aのことが好きだったくせに

俺はいつも

素直になれなくて。

この前、意を決して

言おうと思ってたことは

結局Aに言葉を遮られて

言えなかった。

少し生意気な性格も

すぐ泣くとこも

笑った顔も

ぜーんぶ

好きなくせに

素直に

好きだ

なんて言えた試しがない。

離れなければならないことが決まった時は

誰かの隣で笑っていられるならいいか、

って、そんな風に思っていた。

でも

Aに別れを告げたあの日

Aの涙を見て

俺がそばにいなきゃ、

Aのそばにいるのは俺じゃなきゃ嫌だ

って、そう強く思った。

でも、そのためには

いつか言わなきゃいけないんだよな

"好きだ"

って。

怖いけど。

ちゃんと、言葉に出して

伝えなきゃいけないんだよね

ねえ、A

……あのさ。

JH「…好きだよ」

思わずこぼれた

俺の小さな呟きだけが

俺たち以外

誰もいないバスの中に響いた。

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