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腕の中の山岸ちゃんは突然の事で固まっちゃって…。
「ねぇ…聞こえる？」
「…え？」
「俺の心臓の音。これなら聞こえるでしょ？」
「…。」
「すっげぇ早いと思わない？」
自分でも音が聞こえるんじゃないかってくらいドクドク脈打ってる。
「俺…本気だよ？ふざけてるつもりも揶揄ってるつもりもない。」
「…。」
「ねぇ…山岸ちゃんは何が不安なの？何が山岸ちゃんをそんな顔にさせてるの？」
笑った顔が見たい…
だけど、笑った顔なんて俺が告白してからは見せてはくれなくて…。
手に入れる為の駆け引きは、山岸ちゃんの中に俺の存在を残す事はできたけど、笑顔を奪う事になるとは思ってもみなかった。
「…二宮先生…？」
「うん？」
「私…普通なんです…。」
「は？」
「いたって普通の女で…歳も下で…元教え子で…。」
その言葉で…
あぁ、山岸ちゃんは色々なしがらみや違いで俺の気持ちを信じきれないんだって理解した。
「Aは可愛いよ…？俺にとっては世界一可愛い女の子。」
「…。」
「それに俺だって普通の男だし。」
「いえ…二宮先生はそんな事ないです…。」
「どれだけ俺の事を美化してくれてるのかわからないけどさ…俺なんかAを手に入れようと必死になってるちょっとイタイ30の男だよ。」
山岸ちゃんにとって俺はやっぱりどこまでも『二宮先生』でなんだなって…
俺が山岸ちゃんを教えてた『二宮先生』である事実は変えられないけど、どうにかその意識を変えたくて…。
「歳はカンケーないし…元教え子ってのはついて回るけど、在学中からってわけじゃないんだから全く問題はない。」
「…。」
「ね？少しでも俺の事を男として見てくれてるなら全部預けてみてよ？後悔はさせないから…。」
そう言ってキュッと抱きしめてみても、俺を抱きしめ返さない、躊躇して戸惑ってる手が答えをくれてる。
「じゃぁさ？『二宮先生』じゃない俺を知ってもらう為のデートをしよう？」
「…デート…？」
「そう。デート。空いた時間はできる限り会おう？」
「…。」
「って…半分以上は俺がAに会いたいが為の口実に過ぎないけど…。」
耳に寄せてたほっぺを離して、首筋に唇をくっつけて髪に鼻を埋めた。
ピクンとした山岸ちゃんだったけど俺にされるがままで…。
「ね…？俺にAの時間を頂戴？」
その問いかけにコクンと頷くのを確認して…
『いい子』って頭を撫でた。
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たか(プロフ) - お話の続きを楽しみしています♪次回の更新までに時間が掛かっても待っていられる程、幸せな気持ちにして頂いています。そして、次回更新までに時間が掛かると知らせて下さる、しおななさんのお気遣い、見習いたいと思います☆ (2017年2月4日 9時) (
レス) id: d67dc24aa9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - しおななちゃん、更新ありがとうございます♪ 気になるところではあるけれど、ちゃんと待ってるので大丈夫です(*´ 艸｀)たのしみにしてるね♪ (2017年2月4日 8時) (レス) id: 7140f0bb04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 美紀さん» 初めましてありがとうございます。こちらこそ読んで頂けるだけでありがたいので、これからもお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - ヒロ☆ミさん» こちらこそありがとう。誹謗中傷したり自分の我儘押しつける事してもその自分もきっと楽しめないだろうしね。みんな仲良く楽しく妄想しましょうと提案してみただけです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - おーちゃんさん» 急いのにありがとう。ここでは大人しくいますよ？(笑)私が本気で言っちゃったら大変な事になるので(笑)みんな仲良く楽しく過ごそうねぇ〜っていうのを優しく提案してみたよ。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年11月1日 17時
