６４☆ ページ24
『何事にも真面目で、優しい山岸さんの事が好きです。』
ってここで生まれて初めて告白された事は今ではいい思い出だ。
彼も私もけしてクラス目立つ存在じゃなかったけど、こんな私を見ててくれた人がいた事が素直に嬉しかった。
彼は物静かでよく図書室で本を読んでた。
私も図書室で勉強してたから、学年でテストの順位がトップクラスの彼に教えてもらった事もあったり…。
読書の邪魔をしても嫌な顔をしないで丁寧に教えてくれた彼は本当に優しくて。
だけど…
告白に頷けなかったのはやっぱり…
この人の存在が常に心にあったから…。
「高校生の頃ってね？年上の男性に憧れたり…そういうのってよくあると思うの。」
「あぁ…。」
私の話を聞いてくれる二宮先生の目は真剣そのもので。
「だけど、その頃はその頃なりに一生懸命で…。」
「…。」
「だからきっと…あれは私の初恋。」
今、和也くんに持ってる気持ちと、あの頃の気持ち。
それぞれを形にすると、きっと全く違って。
だけど、どちらも間違えじゃなくて大事な気持ち。
「…そっか。俺はもうAの『初めて』はもらえないと思ってたからな。」
「うん？」
「初恋…ファーストキス…ハジメテの男…。残ってる『初めて』は…結婚くらいで…。」
「…。」
「だから…俺は全てにおいてAにとっての最後の男になろうって思ってたから…嬉しいよ？」
物事の全てにある『初めて』。
それは綺麗な思い出として残る事が多くて、女の子にとって男の人と経験する『初めて』は特別で…。
だけど、もしかしたら『初めて』よりも『最後』の方が特別なのかもしれないと、二宮先生の言葉で思えて…。
「あの頃は二宮先生が好きだったけど…今は…。」
ちゃんと気持ちは伝えないと…。
和也くんがずっと私に対してそうしてくれてたように…。
「うん…『今は』？」
「えっちで…いじめっこで…。」
「ちょっと(笑)」
「でも本当はとっても純粋な優しさを持ってる和也くんが大好きです。」
私がそういうと、本当に嬉しそうに目を細めて抱き寄せられるから素直にその胸に収まる。
「ホント…マジで最高の誕生日プレゼント。」
低く掠れた声が耳元を掠める。
「来年は…ちゃんとお祝いしたい…。」
「来年…だけ？」
「…ずっと…。」
「うん…ずっとね…？約束…。」
耳とこめかみにキスをして離れた和也くんの顔が本当に優しくてなんだか泣きそうになった…。
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たか(プロフ) - お話の続きを楽しみしています♪次回の更新までに時間が掛かっても待っていられる程、幸せな気持ちにして頂いています。そして、次回更新までに時間が掛かると知らせて下さる、しおななさんのお気遣い、見習いたいと思います☆ (2017年2月4日 9時) (
レス) id: d67dc24aa9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - しおななちゃん、更新ありがとうございます♪ 気になるところではあるけれど、ちゃんと待ってるので大丈夫です(*´ 艸｀)たのしみにしてるね♪ (2017年2月4日 8時) (レス) id: 7140f0bb04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 美紀さん» 初めましてありがとうございます。こちらこそ読んで頂けるだけでありがたいので、これからもお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - ヒロ☆ミさん» こちらこそありがとう。誹謗中傷したり自分の我儘押しつける事してもその自分もきっと楽しめないだろうしね。みんな仲良く楽しく妄想しましょうと提案してみただけです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - おーちゃんさん» 急いのにありがとう。ここでは大人しくいますよ？(笑)私が本気で言っちゃったら大変な事になるので(笑)みんな仲良く楽しく過ごそうねぇ〜っていうのを優しく提案してみたよ。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年11月1日 17時
