６１☆ ページ21
二宮先生のキツイ言葉の数々は、私がただ逃げていたという事だけを突きつけた。
元教え子…
二宮先生に迷惑が…
どこが好きなんだろう？…
先の事や、周りの事ばかり考えすぎてて、向き合うのが怖くてただ逃げる言い訳にしてただけ。
初めて自分から飛び込んだ二宮先生の腕の中は、華奢だと思ってたのにちゃんと男性で。
守られてる様な安心感から涙は止まる気配もなくて。
そんな私をしっかりと抱き止めて優しく頭を撫でて、好きなだけ泣かせてくれる。
「ここにいるのは今の俺と、今のA。」
「…。」
「大丈夫。何も不安になる事なんてないんだよ？」
優しく諭す様な言葉にやっぱり涙は止まらない。
「好きなものは好き。それでいいの。Aはその気持ちで俺の隣にいてくれる、それ以上望まないよ。」
「…ん。」
「うん。いい子。」
私の耳の上を二宮先生のほっぺが当たって、そこを頬擦りしてる。
「今までで最高の誕生日プレゼントだ。」
ポツリと呟いた二宮先生。
うん…？
んん？！
顔を埋めてた二宮先生の胸からパッと離れて、驚きでピタリと涙も止まる。
「ん？どしたの？もっとギュ〜させてよ？」
やっぱりとろける様な甘い笑みと言葉。
「もう一回…。」
「うん？もっかいギュ〜？」
「さっきの…。」
「あぁ…『好きなものは好き？』」
「違う！」
「うん？」
本当にわからないのかきょとんとして、私を抱き寄せ様とするから胸を押して拒否する。
「ちょっと〜？早速拒否られて和也くんショックなんですけど？」
「誕生日！」
「ん？」
「誕生日プレゼントって！」
「あぁ。今日は俺の誕生日なのよ。」
なんて事ないようにサラッと言ってるけどね？
「私、何も…知らなくて…。ご飯だって和也くんが…。」
何かあるだろうとは思ったけど、まさか誕生日だとは思わなかった。
「ん？どうしてそんな泣きそうなの？プレゼントならもらったじゃん？」
そう言って再び抱き寄せた。
「Aがこれ以上ないプレゼント。勝負かけてよかった。」
「…そのつもりで…？」
「半分はね？だけど半分は想定外だった。」
『誰かさんがくだらない事で意地張ってるからね』って嫌味を耳元で言ってる。
「だって…くだらなくないもん…。」
「うん。だけど大事なのはそこじゃないでしょ？ってイラついたの。」
「…うん…もうわかった…。」
大事な事はもう見失わないよ…。
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たか(プロフ) - お話の続きを楽しみしています♪次回の更新までに時間が掛かっても待っていられる程、幸せな気持ちにして頂いています。そして、次回更新までに時間が掛かると知らせて下さる、しおななさんのお気遣い、見習いたいと思います☆ (2017年2月4日 9時) (
レス) id: d67dc24aa9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - しおななちゃん、更新ありがとうございます♪ 気になるところではあるけれど、ちゃんと待ってるので大丈夫です(*´ 艸｀)たのしみにしてるね♪ (2017年2月4日 8時) (レス) id: 7140f0bb04 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 美紀さん» 初めましてありがとうございます。こちらこそ読んで頂けるだけでありがたいので、これからもお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - ヒロ☆ミさん» こちらこそありがとう。誹謗中傷したり自分の我儘押しつける事してもその自分もきっと楽しめないだろうしね。みんな仲良く楽しく妄想しましょうと提案してみただけです。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - おーちゃんさん» 急いのにありがとう。ここでは大人しくいますよ？(笑)私が本気で言っちゃったら大変な事になるので(笑)みんな仲良く楽しく過ごそうねぇ〜っていうのを優しく提案してみたよ。 (2017年2月2日 10時) (レス) id: b103358af1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2016年11月1日 17時
