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*
俺はすでに見慣れたドアの前に立った。
けれど今見えてる景色は、
いつもとは少し違う。
たったひとりでの初めての取り調べ。
俺は意を決してドアを開けた。
入ってすぐ、
西畑は俺を見て少し驚いた様子だった。
俺一人、だったからだろうか。
「こんにちは、西畑さん」
「どうも」
相変わらず、気の弱そうな返事だ。
西畑は下を向き、
机の下で手を組んでいる。
「今日はどうしても、
西畑さんにお伝えしたいことがあって」
「…何ですか」
「事件の真相です」
西畑の表情が、ピクリと動く。
俺は息をのんで話し始めた。
「西畑さん__
あなたは、通り魔を行っていない」
「それは最初から言って___」
「計画犯、ですよね?」
西畑は話していた言葉を止め、
感情もない、真顔になる。
だめだ、ここで飲まれちゃいけない。
俺は自分を奮い立たせ、
西畑に話しかける。
「あなたは最初、永瀬を殺そうとしていた。
被害者の女子大生を使って。
だけどそれが失敗、
敢え無くあなたは作戦を変更することにした。
それが、今回の事件。」
つまり、永瀬を犯人に仕立て上げ、
自分は被害者のフリをする。
「そのために嘘の通り魔事件を作った。
実行犯はおそらく、後輩をつかったんでしょう?」
暫くの間、
この空間を静寂が包み込んだ。
「信じていたのに…」
俺が独り言のように呟くと、
静寂は突然、
渇いた笑い声によって破られた。
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茸*(プロフ) - あーさーさん» はーい(''◇'')ゞ (2017年10月8日 21時) (レス) id: c87a0e9b8d (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - じゃ、ボードのほうで。 (2017年10月8日 21時) (レス) id: 502d889536 (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - あーさーさん» ありがとう!! (2017年10月8日 21時) (レス) id: c87a0e9b8d (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - 頑張って!勉強も! (2017年10月8日 21時) (レス) id: 502d889536 (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - あーさーさん» わざわざコメントありがとう!これからも頑張ります(''◇'')ゞ (2017年10月8日 21時) (レス) id: c87a0e9b8d (このIDを非表示/違反報告)
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