幸せを呼ぶ桜【黄】 (ページ4)

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とぼとぼ自分のデスクに戻ると、佐久間さんがちょうど帰ってきたところだった。

『佐久間せんぱーぃ……』
佐「にゃはは、なぁーにそんなしょげてんのAは」
『岩本さんに呼ばれて、そしたらお前は現場に出るなって』
佐「あらら。今回は相当お怒りだねぇ」
『……現場出たいです』

なんでそんな事になったでやんすか～？ってなぜか楽しそうな佐久間さんに聞かれて、先程のやりとりをできるだけ細かく伝えた。

私の話が進むにすれて、どんどん顔があちゃ～ってなってゆく佐久間さん。そんな悪いことしたかな私。

佐「あー、うん。これは俺もさすがに照の意見だわ」
『最後の味方がぁ……』
佐「じゃあ俺からも１個質問しまーす！ででん！」
『それクイズ出すときの効果音ですよね？』
佐「細かいことはいーの！」

ほらほら、しっかり考えないとA一生現場でれないよ？
なんて怖い事言うからすぐ黙って佐久間さんを見つめた。

佐「今回は犯人が2人組だったから良かったけど、これが3人だったら？もしかしたら10人以上のテロ集団かも。そしたらどうしてた？」
『1人目のマル対を追跡はするけど、屋上までは近づかないです』
佐「なんで？」
『私1人じゃどうにもできないから。だったら応援を待ちます。しっかり連携をとって最善のタイミングでたたみかけるべきだと』
佐「それ！！！」

佐久間さんの大きな声がオフィスに響く。

思ったよりも大きな声に思わず肩がびくっとなった。発した本人も自分が想定してた声より大きかったのか、やべって顔してる。

そう、それだよ！って人差し指を立ててぶんぶん振りながら言う佐久間さんに、訳が分からず首をかしげた。