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甘 イ 余 韻 ページ48
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「 ほんま・・？ 」
わざとなのか 無意識なのか
上目遣いで何度もそう聞くあざとい彼に頷くと
「 うわあ、めっちゃ緊張したあ 」
そう言いながら大きな口を開けて笑うその顔を手で隠した
そんなあからさまに嬉しいを全身に出されると こっちまで嬉しくて恥ずかしくもなる
ああ わたし彼の 錦戸亮の彼女になったんだ
そう思うと自然に口元が緩んで自分でもだらしのない顔をしてることがわかった
すると彼は優しくわたしの手を握って
「 幸せにする 」
そんなことを言った
それからふたりで仲良く食器を洗って あっという間に帰る準備
手持ち無沙汰になった彼が帰り支度をするわたしの後ろをちょこちょこついてくるのが可愛かった
明日仕事が休みだったらな なんて思いながら玄関に続く廊下への扉に手をかけたとき
「 泊まって行かへんの・・？ 」
彼の手がわたしの手首を掴んだ
その手は 冷房のせいで冷えたわたしのそこには丁度いい暖かさで 振り返ると彼は子犬のような瞳をわたしに向けていた
明日も仕事だから
そう言う時間も与えられずに近付いてきた彼の顔
ずっと触れたかったその唇が ゆっくりとわたしの唇に重なった
「 何もせーへんから あかん？ 」
そんなこと言われたら ノーとは言えなかった
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作者名：ストン | 作成日時：2018年6月25日 21時
