忘れな草の恋 30

30-04 何かあるね。 ページ4

■ RyeoWook ■

ｲﾄｩｸ兄さんが寝ろと言うので、こちら側では“どうする？”的な雰囲気になった。

ｿﾝﾐﾝ「僕はまだ話を聞く。どうせこの家の住人だし皆で決めてよ」

僕も同じく頷いたが、今日は早く起きたから正直眠さはある。

でもどうしても気になるんだ。僕の場合は話というよりもｲｪｿﾝ兄さんが。

ずっと焦っている感じがしていたのに今は随分と冷静な気がする。

それはﾄﾞﾝﾍ兄さんの話を全部聞き終わったからかな、とも思うけど、さっきの…他の皆は気付いてないかも知れないけど、僕の見た感じでは怒った“フリ”だった。

何でわざわざ…？しかもｲﾄｩｸ兄さん相手に。

焦っていたり怒っていても空気を読んで自分を抑えるのは、年上の兄さん達を立てているからだ。

盾突くならもう最初っから、兄さん自身が口を挟んでると思うんだよね。焦っていたんだから。

うーん…、何かあるね。これは。

ｼﾝﾄﾞﾝ「眠くなったらここで寝るのもありだし、帰りたければ帰れば良いし。それぞれ自分で判断しよ」

ｶﾝｲﾝ「だな。別に全員で同じ様に行動する必要はないしな。けどﾄｩｷﾞ兄が心配するかも」

ﾊﾝｷﾞｮﾝ「でもそのﾄｩｷﾞも起きてるし、おあいこじゃない？」

ﾊﾝｷﾞｮﾝ兄さんのほんわかした笑顔につられて皆が皆ｸｽﾘとした笑みを浮かべ、結局は自由にしよう、と簡単に話がまとまった。

そのｲﾄｩｸ兄さんはｷｭﾋｮﾝにmailを打ってるんだろうけど、正直電話して直接言った方が良いと思う。

ｷｭﾋｮﾝなら無視するかも知れないから―、と考えていた時、ｳﾆｮｸ兄さんがでかでかと溜め息をついた。

ｳﾆｮｸ「ｷｭﾋｮﾝといる事を心配する前に、Aの身体の心配をしろよ！バカ！」

ﾄﾞﾝﾍ「え？それ？てか、そっち？」

ｳﾆｮｸ「今はそっちの方が大切だろ！お前が見たいものは何！自分？A？さっき言ったばっかだぞ！バカ！」

ﾄﾞﾝﾍはｺｸｺｸと何度も頷いた後、でもバカバカ言い過ぎだ、と半べそになっている。

ｳﾆｮｸ兄さんの言う通りだ。

せっかくの二人きりのﾁｬﾝｽを邪魔したいわけじゃないけど、僕もAの身体が心配なんだよ。

寝不足だったなら元々体調が優れなかったのかも知れない。それに加えて絶対に気疲れもしているはずだから余計に。

さてさてｷｭﾋｮﾝ。お前が見てるものは何だろうね。自分？A？

しっかり見ないと本当にねぇ、あの…何だっけ。あ、ウルメに負けちゃうよ？

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