花魁の小太刀【刀剣乱舞】

42 大太刀 ページ45

(満side)


二振りはゆったりと私達の隣に腰をおろした。


これで幾分喋りやすい。


次「アタシは次郎太刀。見ての通りの大太刀さ。乱と同じでアタシも女の子が来てくれて嬉しいんだ。仲良くしておくれよ。」

満「こちらこそよろしくお願いします。」



目がいったのは次郎太刀さんの服装。


煌めく簪に艶やかな着物。


まるで花魁のようなその出で立ちに



…前の主のことを思い出さずには居られなかった。



次「ん？これが気になるかい？」


そう言って高々と持ち上げたのは……酒。



次「呑むか〜？」

満「い、いえ。」

次「そんなこと言わずにほらほら…」



太「次郎。困らせてはいけません。」


次「わかったよぉ。」


酒を傾けると喉を鳴らしてぐびぐびと呑んだ。


凄い飲みっぷり。


その飲みっぷりを見て確信したのは、

この人は花魁じゃないってこと。



太「弟の次郎がすみません。私は太郎太刀。人には扱うことのできぬ刀です。」


満「人には扱えぬ刀…。それは、貴方の大きさ故ですか？それとも…。」



満「貴方のその神気の清らかさ故ですか？」



太郎太刀さんは一瞬目を見開いたものの、

すぐに表情を和らげて言った。


太「大きさ故だ、と自分では思っていました。清さ故かなどと聞いてくれたのは貴女が初めてですよ。」


大きな手でくしゃくしゃと私の頭を撫でた。

揺れる視界の合間に見えたのは、太郎太刀さんの沈んだ表情。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

簪(かんざし)
↑
この漢字かっこよくないですか！？

次「至極どうでもいいねぇ。」

ぐはっ(／_-)

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