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弱い人 ●you● ページ18

警察の人から聞いた住所。

いつもならスムーズに行ける距離でも

今の身体じゃ、なかなか辿り着かない。






A「…っ、早く…行かなきゃ」






歩くたびに腹部に痛みが走って、それと共に

いろんな想いがこみ上げてきて、

涙が頰を伝うのがわかる。






末「Aっ!」






壁を伝って必死に歩き続けていると、

急に腕を掴まれて振り返る形になった。






A「秀太くん…みんな」






そこには、秀太くん、真ちゃん、にっしー

だっちゃんがいた。






宇「A!」






声のする方を見ると、左方向から宇野ちゃん、

千晃ちゃん、直也くんも走ってきた。






末「…もうやめろよ、あんなことされてまで

何でまた会いに行こうとするんだよ!」





強い口調でそういう秀太くん。

昔だったら怯えてたこの強い言葉も、

今は本当に心配してくれているんだって

分かるよ。






宇「…何で泣いてるの?

どうして苦しい方に行っちゃうの?」





伊「このお腹の傷が全てだよ、

もうやめよう?一緒に帰ろう?」






うん、分かってる。

でもね、助けなきゃいけないの。

私はみんなの優しさに触れて、

さらに溢れ出す涙のせいで出せない声の代わりに

首を左右に振った。








西「…何でだよ、大切なんだよAのこと…

もう傷ついて欲しくない」





日「帰ろう、」






秀太くんの手が私をみんなの方へ運ぼうとする。






A「…会わなきゃ、いけないの…」





浦「…何で分かんないの?」





A「分かってるよ、もう騙されない、

でもね、助けなきゃいけないの…」





末「助ける?」





A「…弱いだけなんだ、

…普通の人より弱い人だから、

このままじゃ消えちゃうかもしれない…っ」






そう言葉にすると、

母親の存在が私の中で消えてはならないものだと

改めて感じて涙が止まらなくなる。






A「…お願い、行かせて…っ」






涙と共に溢れる言葉で意思をちゃんと伝えた。

すると秀太くんの手の力が弱まった。






末「…わかった、行けよ…」






そういう秀太くんの顔を見ると、

悲しそうに、でもそれ以上優しい顔をしていた。






西「…ちゃんと、救ってやりな」






それに続いて、みんなも優しい顔をして

私の背中を押してくれた。

強さ ●Uno●→←やめろよ ●Sueyoshi●



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理衣(プロフ) - 更新、待ってます! (2017年7月24日 23時) (レス) id: ae62cc357e (このIDを非表示/違反報告)
Reny●_●(プロフ) - Misaさん» コメントありがとうございます!テストが重なって遅くなってます。でもちゃんと更新していくのでこれからも目を通してください!(^ ^) (2017年2月13日 13時) (レス) id: 45a512e0eb (このIDを非表示/違反報告)
Misa - 更新頑張って下さい(o^^o)楽しみにしています! (2017年2月12日 2時) (レス) id: 7bd9a8dac4 (このIDを非表示/違反報告)
Reny●_●(プロフ) - はるさん» そう言って頂けると本当に嬉しいです!これからも飽きずによろしくお願いします! (2017年1月9日 14時) (レス) id: 45a512e0eb (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - Reny●_●さん» いえいえ!この小説大好きなので応援してます! (2017年1月9日 14時) (レス) id: d17265ef32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Reny●_● | 作成日時:2017年1月9日 13時

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