＿fifty-five ページ13
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結局、頭から離れないまま年越して、1月。
なんだかノリ気じゃない俺に、心配してくれる彼女。
それが余計に、気持ちを揺さぶる。
ひとつひとつの彼女の仕草さえ、変に感じてしまう
どうしようか、
…なんか、上手くまとまらない。
もうすぐ、俺の誕生日だというのに気持ちがあやふやで
こんなに沈んだ誕生日、あっただろうか
ソファにぼふ、と腰をおろす。
隣には、もちろん彼女が
彼女を嫌いになった訳じゃない。
むしろ、眼中には彼女しかいないんだ
でも、なんでこんなに悩み込むんだろう
無言の状態が続く。
口を開いたのは、彼女だった
『ね、卓ちゃん』
「ん、なん？」
また、彼女は黙り込んだ。
なにかあったのか…？
もしかして…
「別れたい、て？」
『違う！そんなんじゃない、けど』
「じゃあ、」
『ちょっと待って！…私、あのね、』
彼女はまっすぐ、俺を見据えて
『思い出したよ』
「は？」
『今までの、こと』
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
「え、？？嘘やなか？」
『うん』
「絶対に？」
『絶対に』
「じゃあ…誰がいたか覚えてる？」
『日ハムに？』
「そう」
『はるとか、拳士さんとか、剛くんとか…ゆーしとか』
「嘘やん」
『嘘じゃないよ(笑)』
その途端、俺は決心した。
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