28 ページ29
.
「…っ!」
何が起きているのか分からない。
理解するのに、時間がかかった
抱きしめられてるんだ
「なん、で…」
『もうちょっとだけ、このまんまがいい』
心臓が、早鐘を打つ
『Aは、俺なんかよりもっとすごいよ』
「え、?」
『俺らよりもやりたいようにならないのに、こうやって生きてるんやから』
「違うよ、私なんか_」
『いっつもいっつも嘘ついてたんやろ』
全部、バレてた、?
急に、溢れていた涙が止まる。
『俺に気ぃばっか使って、』
『ようやるよ』
私の頭を撫でながら、語りかけるように言った
『たまには甘えたっていいのに』
その言葉で、安心して、また泣いてしまった
もう、こんなことないのかな
会えなくなるのかな…
『ごめん、もう時間やわ』
体を離す。まだ、温もりは残っていた
「もう、会えんの…?」
『何言っとんの。俺ら、一緒なんやろ?』
思い出した。
2年前の冬、あそこで聞いた、彼の心配そうな声_
そして、
“当たり前やろ?これからも、ずっとだよ“
あの時の、私の声が何回も、何回もリピートする
そうだ。会えないはずなんかない
「また、会える、よね?」
『ん。俺、一人前になって会いに行くから。…じゃあ』
そう言い残して、彼は広島へ飛び立った
.
127人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
だらだらピカチュウ(プロフ) - 聖音美紅さん» ありがとうございます!一途のヒロイン結構大変でした、、、(笑)実はちょっとsideを変えて書こうかなぁとも思っていますが、長編は疲れてしまったのでしばらくはやめておこうと思ってます(^^;;また気が向いたら公開するかもしれないです(^-^) (2019年6月12日 23時) (レス) id: 24f53a6468 (このIDを非表示/違反報告)
聖音美紅(プロフ) - 全部読ませていただきました!!ずっと待っていたヒロイン一途でいいですね!もしよろしければ続編も期待しています! (2019年6月12日 22時) (レス) id: 8aec995585 (このIDを非表示/違反報告)
だらだらピカチュウ(プロフ) - ありがとうございます!面白いって言って貰えると更新する気も上がります♪続き楽しみにしててください! (2018年9月23日 20時) (レス) id: 8fd2671549 (このIDを非表示/違反報告)
イヅ(プロフ) - この小説面白い!更新頑張って下さい!! (2018年9月23日 20時) (レス) id: 0266ec0724 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ