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それと同時
「A!グレン!」
深夜の声がした
真昼の背後
深夜が銃を構えていた
「動くな真昼」
それに真昼は少し足を動かす
瞬間、彼は引き金を引こうとする
が、真昼の方が速い
グレンが落とした刀を足ですくい上げ、蹴った
刀は凄まじい勢いで飛び出し、深夜の心臓に突き刺さる
私はそれに、目を見開く
だが、耳元で声がした
「五士の幻術だ。動きを見てた。今の僕らじゃ、まだ勝てない。逃げよう」
深夜の声だ
彼はまるで守るように、私の前に立ち、銃を構えた
グレンも、あれが幻術だと気づいたようだ
こちらに向かってくる
幻術はまだ解けない
心臓を貫かれて絶命する深夜の死体が見える
さらにその後ろに、美十、五士、花依さん、雪見さんが、泣きそうな顔で真昼を睨んでいる
あれも全て幻術のようだ
「立てますか?」
美十が言った
私はそれに頷き、立ち上がる
まだ身体中が痛むが、動けないほどではない
みな、息を殺している
緊張している
真昼の異常な強さを、理解しているのだ
だからすぐに助けにこなかった
グレンが小声で言った
「引くぞ」
私たちは頷き、この場を去ろうとする
だがそこで、真昼が振り返ってくるのが見えた
こちらを見つめ、微笑む
それだけだった
追うつもりはないのだ
彼女の用件は、もう済んだのだろう
彼女はもう、吸血鬼になってしまっていた
そこまでして、彼女はいったい、何を求めているのだろう
本当に、大切なものを守るだけのため?
彼女は踵を返す
そしてそのまま、廊下の向こうへと消えた
数日後には戦争が始まる
十五日後には世界が終わる
だがまだ、自分たちにはそれをどうにかできるだけの力はないようだった
仲間を守るには
大切なものを守るには
いったい、どうすればいいのか
私はずっと、そんなことを考えていた
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もちもち - 伊鶴さん» コメントと応援ありがとうございます。これからも更新頑張ります！ (2017年2月18日 10時) (
レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
伊鶴 - このシリーズとても楽しく読ませていただいてます！！とっても面白くて大好きです！頑張って下さい！ (2017年2月16日 22時) (レス) id: b2da2b82b1 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - ルカさん» ありがとうございます。そう言ってくださり、嬉しいです。更新頑張ります！！ (2017年1月5日 9時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 遅くなってしまいました！ 続編おめでとうございます！ もちもちさんの秀才少女シリーズ大好きです。 これからもずっと応援しています！ (2017年1月5日 1時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 暁の雨さん» 今回もコメントありがとうございます！！更新頑張ります。 (2017年1月3日 12時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2017年1月2日 14時
