大博打 ページ10
−さくらside-
急にぽつりぽつりと話し始めたゲゲ郎さん
「お主と恋仲になる事を迷った理由はもうひとつあったんじゃ……それはお主が」
−人間だから−
『人間だから……?』
「人間は脆い…すぐ命を落とす……儂ら幽霊族とはまるで違う、寿命もその1つじゃ」
なるほど、確かに幽霊族に比べたら私たち人間は脆く呆気なく命を散らす存在だろう
そう゛人間゛は
『ゲゲ郎さん唇が切れて血が出てる………キスしてください』
我ながら急すぎて少し笑けてくる
でも、これはふざけているわけでも最期の口付けを要求している訳でもない
「何を急に…………!!」
どうやら、私の考えを察したらしい
私を真ん丸な目で見つめている
「だ、ダメじゃ!」
『水木さんは幽霊族の血を浴びて不老になった……そして血を飲んだは不老゛不死゛になれる』
そう1度水木さん聞いたことがある、本当なのかと思っていたがこの反応を見るに事実なようだ
「確かに儂ら幽霊族の血を飲めば不老不死になれる……じゃがそれは上手く行けばの話じゃ…幽霊族の血は人間にとって強力なもの」
「身体が耐えきれず最悪の場合命を失ってしまうんじゃ……!じゃからっ」
『じゃあ、他に助かる方法でもあるんですか?』
そう言うと下を向き言葉を発さなくなってしまった
本当は彼もわかっているんだろう、このままでは無理だということを
私は顔を隠している前髪をそっと避け話を続ける
『ゲゲ郎さん……私はまだ生きたい、ここで終わりなんて絶対に嫌なんです』
「じゃが……」
『もし貴方と貴方達とこれから共に生きていける可能性が少しでもあるのなら私はそこに賭けたいんです』
これは私の一世一代の大博打
私は貴方達が生きる未来を隣で一緒に歩いていきたい
『だから……だからお願いっ……!』
力強く言い放つと私の体を起こし体が向き合うようにされた
どうやらゲゲ郎さんも覚悟を決めたようだ
「…恐らく血を飲めば激しい痛みを伴う、そのまま食いしばってしまえば奥歯を噛み砕いてしまうやもしれん……じゃから儂の肩を噛むとよい、いくら背中を引っ掻こうが構わん」
『ありがとうございます…』
「さくらよ、必ず無事でいておくれ…」
そう言い、私達は口付けを交わした
大丈夫、私はあなたを置いていったりしないから
To Be Continued-……
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kei(プロフ) - はじめまして、小説見させてもらいました。すごく良かったです。お気に入りにしました。更新楽しみに待ってます。頑張ってください。😄 (2月18日 15時) (レス) id: 5e3c4c5ca2 (このIDを非表示/違反報告)
impotantanoath0(プロフ) - ゲゲ郎小説の中でいちばんのお気に入りです!ゲゲ郎さんがかっこいいし、可愛すぎます!毎日癒されてます!これからも続きを楽しみにしています!私の唯一の癒しです!これからも応援しています! (1月23日 11時) (レス) id: 7aeabcf1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめにゃんこ(プロフ) - 藤田百さん» イチャイチャちゅっちゅしてるの至福ですよね。これからも書き散らかしますね( ¨̮ ) (1月21日 16時) (レス) @page9 id: 15693d2006 (このIDを非表示/違反報告)
藤田百(プロフ) - ゲゲ郎夢小説の中で1番好きです。イチャイチャちゅっちゅしてるところ何回も読み返してます。続き楽しみにしてます。 (1月19日 12時) (レス) @page7 id: 0682c3b944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめにゃんこ | 作成日時:2024年1月13日 17時