幽霊族の彼に一目惚れしたおはなし 2章

おかえり ページ13

-水木side-

｢やっぱり降ってきたか……｣

ようやく仕事が終わり会社を出るとチラチラと雪が降っていた

つもると会社行く時大変なんだよな……でも、鬼太郎は喜びそうだな……


｢割とゲゲ郎の方がはしゃいだりしてな笑｣

想像すると笑けてくる


さくらは……


｢1番はしゃぎそうだな……｣

あれから1週間未だ目を離さないさくら


ゲゲ郎は心ここに在らずな様子で時間があればずっと眠るさくらのそばで座っている

鬼太郎もいつもより元気がなくやはりさくらのことを心配しているようだ


｢早く起きてくれよ……｣


元々は鬼太郎、ゲゲ郎、俺の3人で暮らしていてそれなりに賑やかに暮らしていた

そこにいつの間にやらさくらが入り、いるのが当たり前になって、もう居ない暮らしが思い出せない


｢ただいまー…｣


いつもならうるさいほど元気におかえりってかえってくるんだがな……


『おっかえりなさーい！！』


……は？


いよいよ幻聴でも聞こえたのかと思いばっと顔を上げるとにこにこと立っているさくらがいた


ゲ｢水木ぃ〜、さくらが目を覚ましたんじゃあ〜……｣

鬼｢うーうっ！！あぷぁ！｣


涙目になりながら鬼太郎を抱き後ろからゲゲ郎が歩いてくる


『んはは笑びっくりしました？実は今日目が覚めt…うぇ？』

本当にそこに立っているのかと確かめるように抱きしめる


｢おせぇんだよ、馬鹿野郎……｣

『……遅くなってごめんなさい、大丈夫もう待たせませんよ……だから泣かないでママ』

｢誰がママだよ、あと泣いてねぇよ、どれだけ心配してたと思ってんだよ！｣


人が本気で心配してたってのに変なボケ入れてきやがって、軽くほっぺをつねる


『いたたたたっ、一応病み上がりなんですけど？！』

｢うるせー、なら大人しくしてろっ！｣


急すぎる展開に感情がごっちゃになって訳が分からない

でも、

｢良かった……無事で……｣

『どーーーん！！！』


しんみりした気持ちでいると後ろから突撃され体がよろける


｢お前、大人しくしとけって…ゲ｢ずるいぞ！儂もどーーんじゃ！！｣｣

鬼｢あぁーーーう！！｣

今度はさらに強い衝撃がはしり耐えきれず床に倒れ込んだ


｢いってぇ……お前らなぁ…｣

『ゲゲ郎さん強すぎる………』

ゲ｢すまん、つい…｣

鬼｢あぅ？｣


体は痛いしうるさいしで散々だ……でもこんな日々が戻ってきたことが嬉しい


まぁ、絶対言ってやらないけどな


To Be Continued-……

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