6Marin ページ10
-Yumenusi side-
看護師「Aちゃん、昨日の方達が来たよ。」
「_____!」
女の人が、カーテンの向こうから私に優しくそう言った。
まるで、昨日の夜からずっとその言葉を待ち続けていたかのように、私の心臓はトクンと跳ねた。
シ「よっ!」
マ「じゃじゃーん。」
「............?」
私の前に現れたのは、二人。
何だか大きな袋を、私に向けた。
シ「服屋行ってきて買ってきた。病院の服着てくわけにはいかねぇし?」
マ「靴もあるし、多分似合うんじゃねぇかな。」
昨日と同じ、眩しい笑顔を私は浴びる。
「私に_____?」
マ「うんw」
シ「それ着替えたら看護師さんに言って出てきて。
家に帰るから。」
そう言って、二人は私の目の前から去っていく。
家_____?
帰る____?
何て懐かしい言葉なんだろう。
何だか、苦しい事を思い出しそうな感覚。
ズキッ
また、頭に痛みが走った。
辞めよう、無理に思い出そうとしないで。
そう私の頭に語りかける。
___忘れた物は、全部彼達がくれるから。
"任せろ"って、私の前から去っていった二人の背中が言っていた。
看護師「うん、物凄く似合ってるよ。それじゃあ、気を付けて。」
「ありがとうございました。」
全部着替え終えた私は、二人の元へ行って病院から出た。
ミーンミンミンミンミン____
ザァァァァ___
「............。」
下には、何処までも続く青いもの。
生暖かい、優しい風。
セミの煩い鳴き声。
目をくらますほどの、眩しい太陽。
マ「__帰らねぇの?」
「____!」
私はそんな風景に、数秒の間目を奪われていた。
しかし、彼の声で我に返る。
「帰る____。」
私はゆっくりと、一歩一歩と歩き始めた。
嗚呼...思い出した。
広く綺麗な青いあれは、"海"だった。
何処か懐かしくて恐ろしい、海だった。
今、気づいた事がある。
海が風でなびく度に揺れる波の音と、
浜辺ではしゃぐ楽しいそうな人達の声。
それを、今みたく高い位置で聞いていたことだけは、
よく覚えている。
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アカツキ(プロフ) - よつ葉@YouTube命。さん» 嬉しいですうぅ...ありがとうございます!!!! ちょー頑張ります! (2018年2月22日 17時) (レス) id: ef5150885a (このIDを非表示/違反報告)
よつ葉@YouTube命。(プロフ) - アカツキさん» いえいえ!私はほんっとーに作者様の小説が大好きです……!新作も頑張って下さい(;ω;) (2018年2月22日 14時) (レス) id: ffb429862a (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - よつ葉@YouTube命。さん» 嬉しすぎますありがとうございます!! 無事完結しましたァ!!ここまで、沢山の応援ほんっとーにありがとうございました!!!よつばさんの応援があったから、そう言ってもらえるような作品がかけたのかもしれません!!本当にありがとうございます! (2018年2月21日 19時) (レス) id: ef5150885a (このIDを非表示/違反報告)
よつ葉@YouTube命。(プロフ) - おおお!!!やっぱ作者さんの書き方憧れます(;ω;)頑張って下さい! (2018年2月21日 19時) (レス) id: ffb429862a (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - そそ、そんな...!!嬉しすぎてはげます...ありがとうございます!!!めちゃくちゃがんばりますううう!!!!! (2018年2月18日 17時) (レス) id: ef5150885a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2018年1月24日 19時