【Fischer's】ウミの記憶

9Marin ページ13

ン｢あ!そうだすっかり忘れてた!!...ザカオスマホ!｣

ザ｢あー!!


コレ、Aのケータイね!!｣



みんなの食べる手が止まってきた頃、ザカオが私に何かを差し出した。




"ケータイ"だ。


｢私に...?｣

ザ｢買ったばっかの時に無くしちゃって、新しいの買ったら出てきて......全然使ってないやつだから、Aに。｣



ダ｢じゃあID作んなきゃ!!｣






彼達はまた、何もしていない私を囲んで笑顔になった。




いるだけなのに。彼達は、何時も私に笑顔をくれる。






モ｢___ハイ!全員分登録したよ。ここの所押せば、それぞれ個人でトークできるから。

それで、"Fischer's"って所を押すと、全員でトークできるの。｣





嗚呼そうだった。





私、まだ分からない事があった。




｢___皆は、"Fischer's"っていうグループでYouTubeに動画を投稿している人達...。｣


マ｢おう。｣





｢私は...Fischer's____?｣







シ｢"Fischer's"ってのは、カッコつけて言やぁ絆で出来上がってるんだな。


メンバー全員が、繋がってるからFischer'sって言ってる。
まぁ簡単に言うと仲間ってやつなんだけど。



つまり、そうなるとAもFischer'sの1人だろ?
ただ動画に出ないだけで、あとはなあぁぁんも変わんねぇ。


大事なメンバーだ。｣







さっき、皆が教えてくれた事がある。




"YouTube"というアプリに、Fischer'sというグループで動画を投稿しているという事。



Fischer'sは、何かで繋がってるって事。








私も、その何かに繋がっていいの____?




マ｢絆ってそう簡単に繋がらないけどその分切れないらしいな。｣

モ｢ハサミで唯一切れない糸?｣
ダ｢もっきゅん良いこと言うねぇ。｣






シ｢案外既に、全員繋がってるかもな。｣









______嬉しいなぁ。






沢山の物をくれて。



沢山笑ってくれて。







いつか記憶が戻っても、私は皆と一緒にいたい。







それは、戻らないとわからない事だけど。









いつか、みんなとの別れが来るかもしれないけれど。









切れない糸は、繋がってるから。




大丈夫。


繋がってれば、大丈夫。









いつか別れが来た時も




みんなは笑顔でいてくれるかな。









そう、








"いつか"。





___________


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