【忍たま】やれば出来る子 (ページ36)

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三十五話　隣の人ページ36

あ「とりあえず、残りの整理をやってしまおう」

今日から明後日までは休日
まだ少し遺品整理が残っているから
終わらせてしまいたい

あ(この着物は洗えば売れるかな
……！双流星…)

父の形見、双流星が
井戸の前に転がっていた

あ(そういえば、ここに置いておいたんだっけ
これは洗ってとっておこう)

…これは、私にも使えないかな？

少し練習しようかな

あ(だいぶ慣れてきたかな)

双流星の練習をし始めて
大体二時間くらいかな
そこそこ動けるようになったと思う

あ(お父さんにはまだまだ
敵わないけどね)

そんなことを思いながら
家の中に入ろうと思ったら

あ(…あ、着物を洗うの)

忘れていた

もう、今日は忍術学園に帰る日だ
この休日、ほとんどの時間
双流星の練習をしていた

あ(結局、着物の整理しかできなかったな)

流石に次はもう少し整理しよう

「おーい！Aちゃん！」

雷蔵の声？

後ろには雷蔵が小走りでこっちに向かっていた
走ってるだけなのに可愛いな

雷「今帰り？一緒に行かない？」

あ「はい、いいですよ」

雷「ふふっ、ありがとう」

一挙一動全部可愛いな

雷「ねぇ、気になっていたんだけど
Aちゃんって三郎を好いているのかい？」

あ「え、何故ですか？」

雷「Aちゃん、いつも三郎のことを
見ているな、と思ってね
もしかして、と思ったから」

え、そんなに見てましたか？
いや、好いているのは事実だけど
でも

あ「憧れなんです
ずっと、ずっと前から」

雷「前から…？」

「雷蔵！」

雷「あ、三郎！」

え、今の聞かれてた？
すごく恥ずかしいんですが

あれ？三郎？
少し違うような

鉢「Aも一緒か」

あ「こんにちは」

鉢「雷蔵、今日は木下先生に
呼ばれていただろう」

雷「あ！忘れていたよ！
Aちゃんごめん！僕、急がなくちゃ！」

あ「あ、はいでは」

雷「うん、またね！」

学園に着くと
用事は終わったらしくて
三郎と雷蔵が話しているのを見かけた

二人並んで見ると
やっぱり違うな

…？
私と歩いていた人
雷蔵にしては違和感があったかもしれないけど
…そんなことは、ないよね