七十四話 頑張ってね ページ33
あ(私、鍛錬が好きなのかな…？)
今日は、冬休みが終わり
学園に帰る日
冬休み中の
鍛錬ばかりしていた日々を思い出し
ため息をついていた
忍にはならないと決めても
ずっと鍛錬しているし
…今は、これしかやる事ないしね
これから
やる事見つけていけたらいいな
何をしてみようか、と考えていると
見たことのある男女と
すれ違った
あ(…あ、八月に見た人だ)
あれから四ヶ月経った赤ん坊は
首もすわって
とても成長していた
はいはいもしているのかな
そんなことを考えながらも
また、男女の後ろ姿に
三郎と自分を重ねてしまう
あ(いや、だから…)
重ねたって何にもならないって
…ただ、あの頃とは違った
八月の頃は、諦めるだけだった
だけど今は
あ(今は、頑張ろうって思える)
最初から諦めることは
少なくなった…と思う
あ(これも、皆のおかげだな)
この世界の
私を支えてくれた
皆のおかげ
「……あ、雪」
教室の何処からか、声が聞こえた
その声で窓の外を見てみると
あ(…本当だ、降ってる)
少し遊びたいな…なんて
考えていたら
ゴーン、と鐘が鳴った
…休み時間にしては早くないか？
先生「はぁ…どうせ
学園長先生が雪遊びでもするのだろう…
授業は中止だ」
皆が喜んでいる
…と、先生が思い出したように
声をかけた
先生「そうだ
多分、新年会なんかで忙しくなるから
先に渡しておく、進級試験の知らせだ」
一気に教室がどんよりする
分かりやすすぎるでしょ、皆
というか、い組でも気にするんだね
綾「…あれ？
先生〜、一枚足りませ〜ん」
先生「ん？ああ
Aは要らないだろう？」
あ「ああ、はい」
先生「はい
紙を受け取った人は遊んでよし、解散」
そう言い、先生は
教科書を見て唸りながら、教室を出て行った
…先生、お疲れ様です……
滝「A、進級試験を受けないのか？」
滝夜叉丸が聞いてきた
そりゃあ、聞くよね
あ「私、来年は学園を出ようと思ってて」
そう言うと同時に教室がざわめく
…は？なんで？
そんなに皆と親しかったっけ？
滝「そうか…寂しくなるな
…あと、頑張れよ」
あ「え、なにが？」
綾「多分皆動き出すよね〜
…頑張ってね」
あ「…え？本当になにが？」
結局なんなのかは分からなかった
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妖福(プロフ) - なななさん» コメントありがとうございます！ドキドキ…そんな風に言ってもらえるなんてすごく嬉しいです！！更新頑張ります！！！ (2020年9月10日 19時) (
レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 初めまして。三郎が大好きでこちらの作品を拝見させていただき、とても素敵な三郎に会えて嬉しいです。夜中に一気に読んでしまいました。三郎の一言一言に自分もドキドキしました。こらからも頑張って下さい(^^) (2020年9月10日 5時) (レス) id: c0f8350906 (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - ちびきゅうさん» コメントありがとうございます！好きが強くなってくれてる…とても嬉しいです！更新頑張りますね！！ (2020年9月9日 19時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
ちびきゅう(プロフ) - とてもおもしろかったです！もともと三郎が大好きなのですがこの作品を読んでさらに大好きになりました！！更新頑張ってください(*´∇`*) (2020年9月9日 5時) (レス) id: d482c4bf0c (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - 音かなでさん» わわっ！コメントありがとうございます！！楽しんでくれて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2020年8月10日 16時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：教六 | 作成日時：2020年7月22日 18時
