ライバルから友へ ページ26
梓さんがふられた。それって、失恋・・・だよね。
これが恋の辛さなのだろうか。こういう時に言って
あげられる言葉は・・・
「あ、あの・・・自分をふった男の事でいつまでも
悩んどったら、あんさんの評判下がってしまう。そ
うなると、できる男もできんようになってま・・・
うと思います・・・」
私はいつか言われたすばる様の言葉を思い出す。梓
さんがこんなに悲しんでいるのは、天馬のことだけが
好きだったからなんだろう。だからきっと、これか
らも失恋した事を引きずるかもしれない。ならば、
かけてあげるべき言葉はこれだろう。
「あ、でも！梓さんの事ですからそんな事わかって
ますよね・・・あの、なんかすみません。上か
ら目線な言い方になっちゃって」
私は気まずくなって下を向く。
「でも、天馬は梓さんのこと嫌いじゃなかっただろう
し、告白された後も嫌いにはなってないと思いま
す！絶対！」
私は言うことを言い終わると、梓さんを見た。自分
の言葉で立ち直れるとは思えない。でも、立ち直っ
ては欲しい。なんせ、私と梓さんは同じように恋を
した、仲間なのだから・・・
(ちょっとカッコ良すぎたかな？)
私がもじもじしていると、梓さんがいきなり笑いだ
した。
「え？」
「ははははははは！！あぁおかしい・・・まさか私
より恋愛経験少なさそうな人に励まされるなん
て！」
「えぇ！！？」
今までそんな風に見られていたなんて・・・確かに
恋愛経験は少ないけど！
「それにその言葉！すばる様が言ったことでしよ
う？」
「え・・・なんでわかったんですか？」
梓さんはさらに笑う。だからなんで笑うの！！
「ねぇ、変なこと聞くけど・・・本当
に天馬は私のこと嫌いには・・・」
「なってません！！」
私はとっさに答える。でも意外だった。いつも強気
のような梓さんなのに。
「そっか・・・ありがとね！茜さん！これでようや
く諦めがついた。だけど、貴方気に入った！これか
らもよろしくね！
梓さんは手をだした。私はその手を握り返す。
「これからもよろしくお願いしますね。」
私はニコッと笑う。すると、梓さんは一瞬固まり、
やがてポロポロと泣きだした。
「えぇ！！」
私は度肝を抜かれた。さらに梓さんは私に抱きつい
てもっと泣く。
「○◆□▼◎▲！！！」
しかも何かわからないことを話しながら。
まぁ色々ありながらも、私は勝負に勝つことができ
たのだった。
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レモン - このお話はもう、終わってしまったんですか？楽しみにしてたので残念です。 (2018年2月4日 16時) (
レス) id: 5aac9fd1e3 (このIDを非表示/違反報告)
猫ポン - 夜世井さん» コメントありがとうございます！ (2017年5月29日 19時) (レス) id: 1ddc5b18ff (このIDを非表示/違反報告)
夜世井 - アイツて誰?!更新楽しみにしてますね！ (2017年5月28日 13時) (レス) id: 7ab112d914 (このIDを非表示/違反報告)
猫ポン - 美姫♪さんりんりんさんもありがとうございます！ (2017年5月16日 20時) (レス) id: 1ddc5b18ff (このIDを非表示/違反報告)
猫ポン - つーちゃんさん» いえいえ、いつもありがとうございます！ (2017年5月16日 20時) (レス) id: 1ddc5b18ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫ポン | 作成日時：2017年5月5日 16時
