yours (Mr.KingvsMr.Prince)

隣の君*YK ページ10

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放課後の教室。


晩御飯を食べに行く約束をした友達の部活が終わるのを待っている間、


小さなパックジュースをちゅうちゅうと飲みながら


窓からグラウンドを眺めみてみる




今日行く食べ放題のお店、久々だから楽しみだな〜なに食べよう


なーんて考えていたら。


グラウンドで泥んこになって走り回る、隣の席の岸優太くん。


わ、あのこ野球部なんだっけ。


友達とふざけてる時の岸くんしか知らなかったけど


野球してるときはあんな真剣な顔をするんだ、


.


またグラウンドを眺めて次は友達のいる陸上部を観察していたら


＜ガラガラ＞


教室の扉が開いて入ってきたのは


泥んこで…傷だらけの


岸くん。


「あ、まだ残ってたんだ。

勉強…？」


「友梨まってるの。


どしたの？」


「スライディングの時に変に転んじゃって。

もう保健室開いてないから廉が教室にストックしてる絆創膏もらいにきた


…あー！うまく貼れねえ！」


「…わたしやろうか？」




岸くんを椅子に座らせて。


脚にあるたくさんのすり傷に絆創膏を貼る


「ねえ、消毒液とかなくて大丈夫？」


少し顔を上げて尋ねると


「…あ、消毒はマネージャーがしてくれた。でも絆創膏だけきれてて、」




___岸くんの耳と頰が少し赤く見えるのは、たぶんきっと夕日のせい




「じゃ、ありがと」


「うん、どういたしまして


部活がんばって」


「おう！」




笑顔で教室を去っていく岸くんの後ろ姿に鼓動が速くなったのも、


…きっとわたしの気のせい


.


「昨日ありがと」


「あ、うん！」


次の日になって、岸くんと話していて


おさまらない鼓動に気がついて。




＿＿＿＿＿隣の席のきみに、恋していいですか？






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