ユチョン★彡ボクの彼女は超能力者 (ページ10)

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電話ページ10

店に着いて、仕事をはじめた。
そうは言ってもお店は客もいなくガラガラ。

折角クリスマスの飾りつけをしても、客自体が来ないんだから
なんだか、店だけクリスマス気分で、虚しさがさらに募った。

店長は買出しでいない。

私は、ため息をついて、ポケットに手をつっこむと
カサカサとした感触。

そのカサカサしたものをひっぱりだしてみると
ユチョンがくれた紙だった。

紙には、ユチョンの電話番号。

私は、店の電話に手をかけて、なんとなしに番号を押してみる。

ワンコールの音で、我に返って、慌てて電話を切った。

A「何やってんだろ、私・・・」

ユチョンの紙切れをまたポケットにつっこんで
私は、仕事モードに切り替える。

いつものことじゃない。
ママが私に関心がないのも。
ママの男好きも。
そして、私がひとりなのも・・・

窓を見ると、雪が降ってきた。

そして、ユチョンのことを、ふと思い出していた。

あの日から、私の不思議なチカラは、私に未来を
教えることはなかった。
でもこういうことは、前にも何度かあった。
消えて欲しい、このチカラだけど、私は、ぬか喜びはしない。
期待は、しない。
そうしていつも裏切られてきたから・・・

人間にも・・・

そして、きっとユチョンにも・・・

2010.10.30