ユチョン★彡ボクの彼女は超能力者 (ページ7)

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日向の笑顔ページ7

ユチョンが、足をびっこひいてたから、仕方なく腕を貸した。
これじゃ、どっちが男で、どっちが女なのかわからない。

ユチョン「A、女の子のクセに、足が速いね。
オレ、一応、ケガしてるから、もう少しゆっくり歩いてくれる？」

屈託のない笑顔でユチョンが微笑む。
愛されることに慣れている笑顔。

私の苦手な笑顔だ・・・

ユチョンのコトバで、歩く速度を落とすが、私は
ユチョンの顔を見ないで前を進む。

日影で生きてきた人間には、日向の笑顔は、
眩しすぎる・・・

A「店着いたよ。連れの人いるんでしょ。じゃっ」

ユチョン「待って。A、笑ったほうが、もっとカワイイよ
笑いなよ、ホラ」

ユチョンは面白い顔をして、私は、その不意打ちの顔に
思わず顔が緩む。

ユチョン「ほら、カワイイ！
Aは、またオレに会いたくなる。
これ、オレの魔法ね」

そう言ってユチョンは、携帯の番号を
書いた紙を私に手渡す。

A「私は渡さないよ？
かけるつもりもないから」

ムッツリした顔で、そう言うと

ユチョン「いや、かける！
Aは、オレに電話をかけたくな～る～♪
今、呪文をかけたから、オレを信じてね」

私は、ユチョンの呪文が終わる前に、店から路地へと
歩き出す。

後ろで、ユチョンの明るい声が聞こえる。

ユチョンの底なしの明るさに、私は戸惑いを隠せなかった。

いつも、そうやって魔法をかけてるの？

モテる男って、そういうもんなのか？

私は、興味ナイ。

かけないし・・・

そう思いつつ、
私はユチョンからもらった紙切れをポケットの中に
つっこんだ。

2010.10.25