ユチョン★彡ボクの彼女は超能力者 (ページ5)

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クリスマスページ5

本当は、クリスマスなんて大嫌い。

私の勤めている小さなカフェの、クリスマスの飾りつけのために
仕方なく、代官山の雑貨屋で、クリスマスの飾りを探していた。

私は、この未来が見える奇妙なチカラのせいで
たくさんのことを失いあきらめてきた。

このチカラは、物心つく頃には、すでにあって
子供の無邪気な発言を、周りの大人は、これは使えると勘付いて
ママは、私を「超能力少女」としてテレビで売り出そうとした。

パパは、その反対で、私のチカラをまるでバケモノを見るみたいに
恐れ嫌い、私をテレビに出すことに大反対。

ママとパパは、毎日のようにケンカして、
そして私の奇妙なチカラのせいで離婚した。

ママについていった私は、小学校４年生の時に「超能力少女」と
テレビに出され、ちまたでは、ちょっとした有名人になった。

でもそれがクラスメイトの反感を買い、イジメられ
私は、家庭でも学校でも
いつもひとりで、孤独というものを
思い知らされた。

このチカラのせいで。

私の未来が見えるチカラは、不安定で、いつも見えるわけじゃないし
予知できるのは、頭に入ってきた情報だけ。

そのうち、テレビで「これはヤラセだ」とバッシングにあって
中学にあがる前には、私はテレビからも世間からも
忘れられていった。

そしてママの興味も私から
新しい男のほうに気持ちが移っていった・・・

そして私は、中学を卒業すると、ひとりで暮らしはじめた。

もう誰も信じられなくなっていたし
誰にも、このチカラを知られたくなかった。

なるべく人のいない無口な主人のいる、このカフェへと
私は、たどり着いた。

客があまり来ないせいで、お給料も少なくギリギリの生活だけど
私にとって、平穏に過ごせるこの日々が、なによりも安らぎだった。

だから、なんで、アイツがしつこく言い寄ってきたからって
封印していた、あのチカラを自分から公表するなんて
自分でも自分のした行為がよくわからなかった。