体調不良の黄緑くん

喘息：サクラ様 ページ17

・・・宏太


んー…。

どうしよう。


今日は新曲のダンスレッスンの日なんだけど、



宏「無い……。」



いくら家の薬箱を漁ってもアレは出てこない。

いつも入れておく袋にも無いのは何度も確認した。


最近無くなってきててやばいな、足さないとっていうのは分かってたんだけど

まだいいかーっておざなりにしてたのがダメだった。



俺が探しているのは喘息の薬。

メンバーは知らないけど、俺ずっと喘息持ちなんだよね。

ジュニアの時からずっと。

光にばれなかったのほんと奇跡だと思う。


にしても無いのはきついぞ…。


最近治まってたのはいいけど、

今日やるのはかなりハードなダンスで

そんなことしたら間違いなく発作でるっつーの。


バッと時計を見る。


宏「只今の時刻、午前８時。」


さっきから何回も見直しているスケジュール帳にまた視線を落とす。


宏「レッスン開始時刻、午前１０時。」


いつもお世話になっている病院までは急いでも


宏「１時間…」



今から病院行って薬もらおうとすると。


９：００ 病院に着く。

　 そこから検査とか色々受けて、

９：３０ 終了


病院とレッスン場所は反対方向。


１０：３０ 家の前を通過。

　 ここでもう３０分遅刻。


宏「ダメじゃん！！！」


おいおい…

これやばい。



こうしている間にも時間はすぎる。



宏「どうか、発作が出ませんようにっっ！」


誰もいないけどなんとなく手をパンパンッと合わせて家を出た。


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