イルミナント

J108 #2 ページ43

「やだぁぁ！だいちゃん1こたべるの！！！」

「大ちゃんそんなにいっぱい食べれないでしょ？」

「たべれる〜！！」

「そんなこと言って、結局いっつも『お腹いっぱい、ゆーやたべて』って言うんだから。大ちゃんはこっちのお子様セット。」



今日も大暴れのちびっ子怪獣をなんとか宥める12:30。
一気に体力削られた感。

他の3人は既にブザーで呼び出され食べ物を取りに行っている。



「先食べてていいよ。俺と大ちゃんの分買ってくるから。」


雄也はステーキ、光はラーメン、慧くんはたこ焼き。
なんかフードコートって感じだな。


正直、フードコートに来るのには抵抗がある。
ここにいる子たちは、家族というものにコンプレックスを抱えた子たちだから。


道行く幸せそうな家族を見ては、この子たちは施設にいて本当に幸せなのか考える。



「大ちゃんどれにする？」

「ん〜……カレー！」

「じゃあこれにしようね。」



大人用を食べたいとぐずっていた割にカレーのご飯に立った旗を見てテンションが上がっている。
まだまだちびっ子だな。




「こうちゃんみてみて！はた！！」

「よかったね。」

「もってかえる！」

「宝箱に入れるの？」

「うん！」

J108 #3→←J108 #1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す