J105 #5 ページ16
案の定寝てしまった大ちゃんを起こした夕飯時。
雄也曰く腕の中で大泣きしたまま寝落ちして、ソファに下ろすのが大変だったらしい。
光はと言えば、あの騒動が終わった少し後に帰ってきて、寝ている大ちゃんと疲れた顔の雄也、それに自室で目を赤くして宿題をしている慧くんを見て不思議そうにしていた。
「大ちゃん?」
「なぁに?」
「慧くん、ネコ触られたの嫌だったんだって。」
「だいちゃんもネコとあそびたかった……」
「でもあれね、慧くんの宝物なんだって。」
「たからもの?」
「うん、だから今度から触っちゃダメだよ。」
大きな声で返事した大ちゃんに安心して、慧くんの部屋にご飯を持っていこうとしたその時。
階段を降りる音。
光だけじゃない。
「慧くん……?」
「こっちで食べるって。」
光が代弁してくれる。
そうか、こっちで。
「ありがとう。ほら大ちゃん、慧くんにごめんなさいは?」
「ごめんなさい……」
その謝罪に少し驚いた様子の慧くんは。
「俺も、乱暴してごめん。」
「じゃあだいちゃんとなかなおりだね!」
そのまま慧くんの手を引いて光の隣の席を案内していく。
慧くんは少し戸惑っているけれども。
並んだ慧くんと光、俺と雄也、そしてお誕生日席に大ちゃん。
初めて食卓に全員が揃った。
「いただきます!!!」
J105 Fin.
1033人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青空と虹(プロフ) - わざわざ言っていただいたのにすみません……これからもよろしくお願いします! (2021年2月2日 2時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 青空と虹さん» いえいえ!了解しました、これからも応援しています! (2021年2月1日 21時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - ぷく顔信者さん» はじめまして!コメントありがとうございます。今のところ自分の作品はイニシャルを入れずに伝えたいな、と思っており、入れずに進める方針です。読みづらくなってしまい申し訳ないのですが、誰が話しているのか考察して欲しいな、という作者の我儘です。ごめんなさい! (2021年2月1日 20時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 初めまして!まだ数話しか更新されていませんが、楽しく読ませてもらっています(´˘`*) 差し出がましいのですが、鍵かっこの初めに誰が話しているかわかるようにイニシャルなど入れていただくことは可能でしょうか…? (2021年2月1日 19時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:青空と虹 | 作成日時:2021年2月1日 0時