J105 #4 ページ15
「俺が、泣かせた。」
「何か理由があったんでしょう?」
「俺が、泣かせたことに変わりはない。」
下を向いたまま震えた声で言う慧くん。
その声の震えが何からきているかなんて俺には見当がつかないけれども、きっと本音を隠しているんだろうなって。
「何が嫌だった?」
そう聞けばまた涙が溢れる。
そうだよね。そうなんだよね。
本音を隠せば涙が溢れるんだ。
「本当のこと言って欲しいな。」
いいんだよ。君はもう本音で話していいんだ。
今まで何があったかわからないけれども、君はここでは本音で話しても誰にも咎められないんだ。
「ネコ。」
「ネコ?」
「ネコ、触られたから。」
「触られたくなかったんだ?」
「俺の、宝物だから。」
なんだか慧くんの子供っぽいところを見れてホッとした自分がいた。
「そっか。じゃあ大ちゃんに言っておくね。」
「俺のこと、怒らないの?」
不思議そうに、怯えたように、慧くんが言うから。
本当は今すぐにでも抱きしめてあげたいところだけれど、知らない人に抱きしめられるなんて嫌かもしれないもんね。
「怒らないよ。嫌なこと嫌って言ってくれたんだもんね。」
「……んっ…………。」
口を一文字にして涙を堪える慧くん。
「あとで、謝る……。」
そう口を開いた慧くんの瞳から一粒こぼれた。
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青空と虹(プロフ) - わざわざ言っていただいたのにすみません……これからもよろしくお願いします! (2021年2月2日 2時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 青空と虹さん» いえいえ!了解しました、これからも応援しています! (2021年2月1日 21時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - ぷく顔信者さん» はじめまして!コメントありがとうございます。今のところ自分の作品はイニシャルを入れずに伝えたいな、と思っており、入れずに進める方針です。読みづらくなってしまい申し訳ないのですが、誰が話しているのか考察して欲しいな、という作者の我儘です。ごめんなさい! (2021年2月1日 20時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷく顔信者(プロフ) - 初めまして!まだ数話しか更新されていませんが、楽しく読ませてもらっています(´˘`*) 差し出がましいのですが、鍵かっこの初めに誰が話しているかわかるようにイニシャルなど入れていただくことは可能でしょうか…? (2021年2月1日 19時) (レス) id: 802ab26e17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空と虹 | 作成日時:2021年2月1日 0時