この顔は。 ページ5
「…いつから居たの…??」
DH「……今…」
「………」
DH「………」
「行こっ^^」
ってドンへの横を通り過ぎたら、捕まる。
今は…捕まる気してた…。
「…ドンへっ(汗)。ここはマズいと思うっ(汗)」
DH「………」
ぎゅぅぅぅって抱き締めて、
わたしの肩に強めに顔を埋めた。
「………」
たぶん…。
もっと前からここに居たんだろうな…。
「ドンへー……」
DH「………」
「………汗」
DH「………」
すぐそばに人はいないけど…。
遠くの方でざわざわ声がする…。
それでも…
「…‥…」
ドンヘの温かい手が、わたしの頬に触れて、少し降りて首筋…。
ドンヘの顔がゆっくり近づいて、ゆっくり…目を閉じた…。
唇と唇が触れて、ドンヘが少し……はむってした…。
「………」
DH「………」
とろーんと溶けちゃいそうなドンヘの目…。
「…曲がってる…」
わたしが家を出る前に結んだネクタイ…。
曲がっているのを直したら、また…当たり前のようにわたしの手を
引っ張るようにぎゅって握った。
式の途中…。
ミンスの背中をぼんやーり見てた…。
いつか…わたしも…、
あの人との未来をぼんやりとした世界の中で、
夢見て、考えたことがあった…。
あの人とこれからずーっと一緒に生きていく…
のかもしれないな…って…。
たぶん…これからもずーっと一緒なんだろうな…って
思ってた時があった…。
今お互いには違う誰かがいて…
それもそれで何故か少し不思議な気持ちになったりもするけど…。
とてもとてもキレイな新婦さんの横で笑うカレは…
わたしが知ってるどんなカレよりも素敵だなって思った…。
DH「寂しい??^^」
式が終わって車に戻る時…。
「…ん?」
DH「……ミンスが……結婚したから…^^」
笑って聞くけど…「寂しい」って言ったらまた…泣きそうになるくせに。
「ぅーん……寂しい…とは違うー…と思う…」
ドンヘが車のドアを開ける。
DH「来てよかった…?」
「…ぅん^^」
ドアが閉まる。
DH「…オレは…ちょっと失敗した…」
運転席に座ったドンヘが言った。
「…??」
それから家に着くまで車の中は静かで…。
だけど険悪なわけじゃない…。
優しい…不思議な沈黙…。
マンションの下に着いたら、ドンヘがエンジンを止めた。
昨日泊まったから帰ると思ってた。
この顔のドンヘは、きっと、
部屋に着いたらわたしをがぶがぶ襲う…。
そういう時の顔…。
梨子から、みなさまへ…*(2014/02/09)→←こっそり、複雑な…。
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