再会 ページ30
ある。
あの衣装を普段から着ていた頃が。
｢……助かったわ、叶｣
｢ハイハイ。
御礼はいいから、Aくんちゃんと連れ帰ってきてね。
僕まだまだ仲良くし足りないからさ｣
｢……｣
｢そんな仏頂面すんなよ。
良いじゃん別に、葛葉からAくん取ろうって訳じゃないんだから！友人増やすことくらいで一々嫉妬してるとか心狭いぞ｣
｢お前だから心配なんだっつの｣
｢んふふw 言われちゃった。
……それくらい言い返せるならもう平気だね。
ほら、行ってきな｣
｢あぁ、サンキュな｣
ひらひらと手を振る叶を横目に、俺は自分の家へと急ぎ帰る。
あんな感じの服をいつも来てたのは、教会にいた頃。
叶と俺と、Aで過ごしていたかけがえのない日々。
そんな頃の俺を知っていて、尚且つAが1人で抱え込んで対処しようとするなんて、相手はカミサマとやらしか居ないだろう。
＊
こんな好き勝手やらかしている辺り、そのカミサマとかは堕ちた存在なのだとは思う。
ただ、腐ってもカミサマというべきか。
魔界の実家やそのツテを辿ろうにも、カミサマの存在は愚かAの居場所すら掴めなかった。
再び行き詰まってしまったことで無力感を抱えながら、Aからの連絡はないかとパソコンやスマホを眺める日々。
ふと何か直観的なものに呼ばれて気がして、Aの家へと向かわないといけないと感じた。
半信半疑ながらも、これが本当のものなら逃しては行けないチャンスだとばかりに最速で向かう為に、久々に夜空を駆けた。
辿り着いた部屋に、Aはいた。
紅く染った服がAの怪我を物語っていて、仔細を聞き出すより何より先に、部屋に飛び込んだ俺はAを抱き締めていた。
｢……え、くずは？｣
｢おっまえ……勝手に居なくなんなっていつも言ってんだろ……！
またこんな怪我して！！そんなに俺は頼りねぇのかよ！！｣
Aは暫し呆然としていたようだったけど、俺の叫びを受けてか数瞬迷った後、突き放すような冷たい声を発した。
｢葛葉には関係の無いことだよ。あれは俺が……俺が殺らないといけないんだ｣
｢こんなボロボロで！1人で出来るわけねぇだろ！！｣
｢ッ、黙れよ煩いなぁ！俺が殺らないとって言ってるだろ！｣
初めて耳にするAの怒鳴り声は、静かな部屋にとてもよく響いた。
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日向(プロフ) - りくさん» お眠だとwtrくんのIQは限りなく下がります^^ ありがとうございます！遅くはなってしまいますが更新頑張ります！！ (2021年11月18日 21時) (
レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
りく(プロフ) - ｳﾞｧｧｧwtrかっっっわいい…幼児退行するwtr……ありがとうございます…お仕事等大変かもしれませんが更新頑張ってください応援してます (2021年11月17日 2時) (レス) @page41 id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - VALSHEさん» ifルート作成してみました！気に入って貰えたなら良かったです〜！！ (2021年11月9日 11時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
VALSHE(プロフ) - ああああああああぁぁぁ😭😭😭😭😭ありがとうございますありがとうございます。もう心がしんどすぎて好きです！！ (2021年11月8日 20時) (レス) @page38 id: c2ab4ac1ed (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 木比灘さん» てぇてぇでてぇてぇになったなら良かったです！(？)主人公の雰囲気も気に入ってもらえたなら嬉しいです！｢終焉逃避行｣を知らなかったので今度聞いてみようと思います！今後も無理なく頑張ろうと思います！もしリクエスト等ありましたらお気軽にお願いします！！ (2021年11月7日 22時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向 | 作成日時：2021年10月19日 1時
