第2話 永遠少女 ページ3
銃の密輸は上手くいった
それは今、正直いってどうでもいい
左京がMANKAIカンパニーに…？
どういうこと…
でも、その前に自分の仕事を果たさなければいけない
まず、この銃をボスに届けなきゃ…
ボスは苦手だった
気持ち悪い
気持ち悪い
汚い大人の目
嗚呼、吐き気がする
私の本部は狭い路地の奥の方にそびえ立つ高層ビル
まわりに立っているビルもそういう類の建物なのだろう
タバコの匂いが鼻につく
嗚呼、吐き気がする
最上層｡
ボスのいる部屋の扉の前には何人か護衛が立っている
私を含めた4人は顔パスで通れるけれども、下っ端の方はもちろん、部外者が証明書を持たずに入ったら、生きて帰れないだろう
最悪、護衛は突破できたとしてもボスの部屋に入ったら、そこで人生は終わる
相変わらず趣味の悪い装飾
どこのか分からない外国の置物、ゴツゴツとした派手な装飾の枠組み、奇妙な形をしたドアノブ
嗚呼、吐き気がする
護衛「お疲れ様です！！！」
A「みんなもお疲れ…ボスは在室かしら？」
護衛「はい！！中にいらっしゃいます！！」
A「そう、ありがとう」
男なんてちょっと微笑みかければ、手懐けられる。
そんなもの
A「ボス…失礼します｡」
趣味の悪い厳重な重い扉を両手で押して開けると、いつもの甘い香りがした
最近は中国のお香にハマってるらしい
頭、痛…
ボス「やぁ、おかえり｡仕事は上手くいったかな？」
A「はい、銃15丁｡確認しました。」
ボス「そうか、いい子だね…こっちおいで」
A「はい、ボス…」
黙って指示に従う
舐め回すような視線も、私の体を弄る手も、耳にかかる息も全てが気持ち悪い
ボス「悪いことをしてる訳では無いのだがね…君の体を触っていると罪を犯しているような気持ちにな るよ…」
A「…褒め言葉ですか？」
ボス「褒め言葉として受けとめてもらって構わないよ」
A「ありがとうございます」
ボス「君のその…永遠に少女のままの体は貴重だからねぇ…大事にするよ」
そう｡
私は、永遠に少女のままなのだ
成長期がこないのだ｡
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作者名：木津乃運命 | 作成日時：2017年3月7日 20時
