空色に憧れて。【そらびび】

選択肢 ページ48

今、俺には二つの選択肢がある。

一つ目は、謝ってその場から離れる事。

二つ目は、好きと伝える事。

難問だ。



一つ目が無難な気がするが、夢の中でも同じ事をしていたから駄目人間と思われるかもしれない。

(十分、駄目人間ってバレてるか。)

それを妥協して一つ目を選べば、楽かもしれない。


(……今伝えなくていいの！？)

頭にふと考えが過ぎった。

彼女に彼氏が出来たら、俺が何もしない間に彼氏が出来たら…。

例えば、彼氏がこーくさんだったら。


『見てみてー、僕彼女出来たんだー！』

『あ、そらびびさんですか。私、こーくさんと付き合う事になりました！』


(嫌だ…それだけは嫌だ…！)



嫌なら伝えるしか無い。

そう決意した俺は、彼女の顔をじっと見る。


「ど、どうしたんですか…？」

そこまでビビらなくても…普通はビビるか。

(結果はどうあれ、告白だけは成功させるんだ…！)

俺は固く決意した。


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まゆめside

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「まゆめさん、」

「はい。」

彼が私の顔を見て、そっと話しかける。

それは、何時に無く真面目な顔で。

イケメンの特権というものか。


次に彼は何を発するのか、気になって仕方がない。




「好きです！！」

「はい！？」

彼は、普段は使わないような言葉を言った。


“好きです！！”

(好き…好き……好き！？)


この言葉の意味を理解して、私は顔を赤くさせる。

そして笑顔になった。

(Loveの方かな…？)

浮かれている場合ではないはずなのに、妄想が膨らむ。

好き→←優し過ぎて

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