空色に憧れて。【そらびび】

止まない緊張、止まない想い (キャラ崩壊注意！) ページ29

「ぐぅぅー、すぴー」

俺はまた夢を見ている。


夢だと分かるのは、これが原因。

『久しぶりですね！』

まゆめさんだ。

前の時の記憶も残っていて、彼女本人だとも分かる。


『そうですね…。なんか僕、緊張して寝れないんですよ…』

彼女に言わなくてもいい事をベラベラと話す俺。


男らしさのひとつも無い。


『あ！そらびびさんもでしたか！私も楽しみで寝れないんですよ〜。寝れないと言うより、寝たくないというか…。今は寝てますけどね』

そう言って彼女は笑う。

それも、俺の独占欲を唆る、小動物の様な優しい笑顔。


『寝たくないなら僕と楽しい事でもします？』

なんてとぼけた事を言いながら、俺は彼女を押し倒した。


『えっ…』

そりゃあ、驚いてもおかしくない。

俺自身も驚いているくらいだ。


『ごめんなさい、止みそうにないんです。夢だから許して下さい。ダメ人間と思われてもいいんで』

そう言って俺は彼女の首に顔を埋める。


しかし、その時点でいつもの俺に戻り、その行為を止めた。


『す…みません…。嫌でしたよね…？』

今頃何を聞いているんだ。


事は半分以上起こっているのに。


帰ってくる返事は“嫌”に決まっているのに。


『良いですよ、寧ろして欲しい。そらびびさんなら』

彼女は俺の手を握りながら言う。


『はっ！？え！正気…ですか…？』

急にキョドる俺。


『ふふ、勿論です。現実では絶対こんな返事はしませんけどね』

そう言って彼女は微笑んだ。

必要なブレーキ→←人を招くという事

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