空色に憧れて。【そらびび】

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彼女の質問コーナーが始まって数分経った。


『16個目！どうしてYouTuberになったのですか？』

(お！それ、俺も気になる！)


あまりにもベタな質問の割に、結構後に言っているのに驚いて気づき損ねるところだった。


『名前出しちゃっていいんですかね…？』

(いいよいいよ！)


心の中でまゆめさんに答える。


この時、俺はただ単に気になるだけではなかったと思う。

“もしかしたら俺かもしれない”

そんな希望を持っていた。


『私はとあるゲーム実況者に憧れてYouTuberを始めました』

名前を直ぐに出さない事に俺は、漫画のように椅子から落ちそうだった。


(ゲーム実況者ねぇ…沢山いるけど俺もそうだ)

まゆめさんの言う事を自分に当てはめていく。


『ジャンルは様々で、他の実況者さんともコラボしています』

(俺もしてるな、うん)

まゆめさんの憧れの人に順調に当てはまっていった。



『イメージカラーは水色…いや、空色と言った方が良いですかね』




「おれじゃん！！」

真昼間に、子供かと思いたい程の大声を出して驚いた。


俺の心はハズレた時のリスクなんて考えずに高ぶっていった。


『もう、勿体ぶらずに名前出しますね…？』

「うん！！」


『私の憧れていた人は──────────そらびびさんです！』


「うぇーい！！それにしても俺に憧れてるってマジか。」

俺は喜びを喜びを一旦抑え、頬を抓った。

「うう…夢じゃない！」


人生一番と言っても可笑しくない喜びを味わっていると、iPhoneからLINEの通知音が鳴った。


(んー、誰だ誰だ？)

開いてみるとこーくさんだったらしく、送られた文章を読んだ。

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