＊ ページ6
『ええ〜別れるん！？』
最近、深澤は与えられた依頼に対して、よくあるペアを組ませずに様々な組み合わせで行なっている。
それに色濃く反応を示すのが、主に向井と渡辺であった。
『ハァ？何で涼太と最近、一緒に組ませてくれない訳？俺が何かお前の気に障るような事した？』
『意図的に分けているだけだよ。俺だってお前らに嫌われたくてそんな事をしているんじゃない。このチームをまとめる立場として、新しい組み合わせをこっちでも模索しているんだ。』
深澤は意地悪で振り分けている訳では無いと毎回、説明していた。
「ハァ…。」
今回はその二人に説明する状況と異なる。
深澤のやり方にあまり異論を述べず、支えてきた屋台骨の岩本の猜疑心が引き起こした口論。
自分の信頼する人間に対して、信頼関係のある岩本が信用してくれない事に対する深澤の拒絶。
逃げたのは己だが、岩本にどうやって弁明すればいいのか分からなくなっていた。
そして、解決せずに時間だけが経過していき、結局、関係性の修復が出来ないまま、深澤は頼まれた依頼を岩本に関わらせずに進めていく事に決めた。
平日の開店前の時間、九人全員が、Bar「Snow Man」に集められた。
深澤は依頼内容について述べていき、いよいよ、メンバー発表となった。
「今回はこの四人で行く。俺、阿部ちゃん、舘さん、めめの四人だ。」
「了解。作戦はこれからふっかと詰めていくから。定期的に集合してもらうよ？」
「……分かった。」
「了解です。久々に面白そうな案件っすね。でも、この四人で行くんすね。」
目黒が人選について触れてきた。
空気が微妙にピリついていく。
その空気を察したのか、すかさず、佐久間がジタバタしながら、カウンターに突っ伏して言った。
「俺たちは留守番かよぉ〜！特攻隊長、寂しい〜！」
「お前はうるさいからだよ。」
「ええ〜。ショック〜。」
「それなら、僕も連れてってくださいよ！！佐久間くんよりは静かに大人しく出来ますよ！」
ラウールが参加してきた。
深澤は正直、ラウールは今回の依頼参加メンバーに入れても良いと思っていた。
ただ、岩本をメンバーから外しているのにラウールを連れて行くのが深澤にとって少し違和感を感じていた。
「ラウールはダメなん？」
「うーん、正直なところ、どっちでもいいんだよね。ラウールの能力値は以前よりも格段にアップしてるし、戦力として申し分無いよ。ただ、四人の方が人数的にはやり易いんだよね。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤雪(プロフ) - ceruさん» コメントありがとうございます！幼馴染が好きすぎるあまり色々と書きやすいんですよね。そう言ってもらえて嬉しい限りです！マイペースですが、更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2月24日 1時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
ceru(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します！赤雪さんの作品の、世界観や展開、それぞれの関係性が凄く好きです！特に幼馴染の2人の関係性がとても好きです。これからも更新楽しみにしています！ (2月23日 20時) (レス) id: c99a8bf9b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤雪
| 作成日時：2023年1月27日 18時
