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side Ryota
『涼太！！』
呼ばれた時には既に遅かった。
『咄嗟でもちゃんと動けた…。良かったよ、涼太…。』
全ては俺の所為だ。
俺が自分勝手に動いた所為なんだ。
最低最悪だ。
助かったのが唯一の救い。
苦しい。
『資格とかそういうの要らんわ。起きた時に翔太くんが一番、最初に見て安心するのはダテの姿やろ！』
康二は優しい。
こんな俺を引き止めようとしてくれた。
その優しさが時に人を傷つける。
安心なんかしないさ。
俺は翔太に合わせる顔が無い。
翔太、そして、照にも牙を剥いた。
Snow Manの掟を何度も破っている。
俺はあの時から翔太に救われた筈なのに、選択を誤って結局は仇で返している。
「……おい！」
「な、何で…。」
「ハァ…ハァ…。何で居ないんだよ。何で7人が揃って、お前だけが俺の病室に居なかったんだよ。」
目が覚めたのか…。
良かった。
翔太が生きている事だけを目の前でちゃんと見る事が出来て安心した。
でも、そんな体で走って来なくていい。
息が上がっている。
俺なんか見捨ててくれて構わない。
俺を追いかけて何の意味があるんだ。
翔太の命を危険に晒した俺なんか顔を出せる訳が無い。
「……当然だ。俺が翔太の前に平然と顔出しできるなんて思わない…。」
「お前…。馬鹿にしてんの？」
「え…。」
「……俺がどんな想いで撃たれたか…。この怪我すら愛おしく思っていたのに、起きた時にお前が居なかった事がどれだけ辛いか、本気で分かってんの？」
翔太は肩を揺らしながら、酷く辛そうな面持ちで俺を見つめている。
「そんな…。」
言葉が見つからない。
的確な回答が出て来ない。
目の前の翔太の姿に、表情に、全てが詰まっていて、自然と身体が恐怖を覚えている。
震えが止まらない。
血縁を断ち切られた時と同じくらいの衝撃。
「涼太が居ない世界に生きたいって思う程、俺は強く出来てないんだよ。俺はお前を失いたく無いし、隣でずっと一緒に肩を並べて歩んでいきたい。それなのに…お前は違うって言うんじゃないだろうな？」
「翔太…。」
「俺が親父を殺したあの時から俺とお前はそうだった。何があっても同じ道を二人で歩くって決めた筈だろ。それなのに…ハァ…ゴホッ…ゴホ…。」
そんな身体で無理しないでほしい。
咳をしてまで…。
俺は本当に何がしたいのだろう？
翔太にこんな顔して欲しい訳じゃない。
だけど…。
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赤雪(プロフ) - ceruさん» コメントありがとうございます！幼馴染が好きすぎるあまり色々と書きやすいんですよね。そう言ってもらえて嬉しい限りです！マイペースですが、更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2月24日 1時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
ceru(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します！赤雪さんの作品の、世界観や展開、それぞれの関係性が凄く好きです！特に幼馴染の2人の関係性がとても好きです。これからも更新楽しみにしています！ (2月23日 20時) (レス) id: c99a8bf9b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2023年1月27日 18時
