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side Tatsuya
「どうやって舘さんを助けに行きます？」
何だか、嫌な予感が拭えない。
彼女の掌の上まで踊るのは御免だ。
こちらも慎重に動かないといけない。
俺ら四人でやると決めたからにはちゃんと終止符を打つ。しかも、俺たちが望んだ結末になるように。
「あの人が引き連れてる数を考えると三人がかりで相手するのは骨が折れるっすよ。」
めめの言う通りだ。
圧倒的に数の差がある。
阿部ちゃんも策を考えている余裕は無さそう。
俺がしっかりとしなければならない。
「何としても俺は仲間を見捨てない。勝てる見込みが無かったとしても、僅かな可能性を信じる。」
「居たぞ！」
「げっ、もうバレたのかよ。」
めめは悪態をつく。
珍しいね。
まあ、気が立つのは仕方無いよね。
「全員、殺せ！それが命令だ！」
煽るねぇ。
こちとら、ただの一般市民じゃない集団だっていうのに…。
「もう…やるし無いか。」
あーあ、阿部ちゃんが思考を放棄した。
脳筋モードになってるっぽいね。
俺ぐらいだけでも、冷静にならないと…。
「どんだけ俺たちに人員を割いてんすか、あの女。」
「確実にSnow Manを潰す気だよ、ふっかの元上司。」
・
・
・
『刑事さん、翔太は、翔太は悪くないんです！俺の為に、俺の所為なんです！どうか…どうか！』
縋り付くだけだった。
ただ、涙を流し、悲痛な叫びを上げる。
あの時が一番、感情を剥き出しにしていた。
翔太にも見せなかったストレートな感情。
耳障りの悪い剥き出しの言葉。
『翔太の罪は軽くはなりませんか？お願いです！お願いだから…翔太と俺を離れ離れにしないで…！翔太も居なくなったら…俺は本当に独りなってしまうんです！』
封印していた記憶。
二度と思い出す事なんて無いと思っていた。
翔太と離れ離れになる事がそもそも、苦痛なのだから。
『涼太くん、彼は貴方の肉親を殺したのよ？それなのに一緒に居たいの？』
『……翔太は…俺の全てなんです。彼が居ないと生きていけないんです…。俺を救ってくれた人だから…。だったら、せめて俺も同じ牢屋に入れてくれますか？翔太と少しの期間でも離れるなんて耐えられないんです。』
呼吸が出来ない。
翔太と離れるだけで生きていけない。
あの事件の直後の俺は本当に翔太に依存していた。人形よりも遥かに人形だったのかもしれない。
翔太さえ居てくれれば、何でも良かった。
善悪、価値基準が全て翔太に委ねられていた。
『………分かったわ。』
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赤雪(プロフ) - ceruさん» コメントありがとうございます！幼馴染が好きすぎるあまり色々と書きやすいんですよね。そう言ってもらえて嬉しい限りです！マイペースですが、更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2月24日 1時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
ceru(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します！赤雪さんの作品の、世界観や展開、それぞれの関係性が凄く好きです！特に幼馴染の2人の関係性がとても好きです。これからも更新楽しみにしています！ (2月23日 20時) (レス) id: c99a8bf9b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2023年1月27日 18時
