【スタマイ】捜査一課の女神様 (ページ37)

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「ということでだ。A。お前、ホストクラブ行ってみない？もちろんお金は俺が持つよ」

「何を言っているんだ此奴。みのりさんに言いつけてやろうか」

といい笑顔で通りすがりのAが言い放った。

「落ち着け。落ち着いてくれ。詳しい話をするからそれだけはやめて欲しい。みのりに無視されたら子供も真似するから。俺居場所なくなる」

「良い育ち方しているようで良かったよ」

「お前、絶対うちの子に何か吹き込んでるだろ」

「さぁ。で？なに。勝手に色々やってくれたから話と頼み程度なら聞いてあげる」

話をするからこっちこっちと聡介が隣の空席を叩くがAは向かいに座った。

「もう、俺に対してだけ天邪鬼なんだから。そういうところも可愛いよね。正面から顔見えるから服部君の隣でも文句はないよ」

Aは出された珈琲に砂糖を入れようとしたがやめた。

聡介は嬉しそうに笑ってから姿勢を少しだけ正した。

「あぁ、確認忘れてたけどスタンド入れるけどどうする？色々やってあげたから入れるよ」

「あんたが此処にいる時点で答えは決まってる」

意外そうな顔をした聡介は一息二息置くと満面の笑みに変わる。

「大事にされてるみたいで嬉しいなぁ」

「気色悪い」

が、Aのこの言葉で笑みは固まる。

「何がって言わない辺りダメージでかいですね」

「わざとか天然か……」

「わざとでしょう」

「照れ隠しでわざと」

と一課がぼそぼそ話し合っている。

「とりあえずお兄さんどうにかしなよ」

という服部の言葉で聡介は動き始めた。

「お前にだけはお兄さんなんて言われたくないね」

「お兄さん」

「おい！あーもー。話が進まん。進めるぞ。今回の件はスタンド案件ではないけど」

と聡介は説明していく。

曰く、とあるホストクラブで「満足のいかなかったお客様」限定でとある特別メニューがあるらしいという話だ。

その「満足のいかなかったお客様」の条件が厳しく、ただ、リピートをしないと宣言しただけでは慣れないそうだ。

店の男をとっかえひっかえして全く興味を示さなかった客限定である事、らしい。