【スタマイ】捜査一課の女神様 (ページ22)

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「私にも招待状を寄越すように言っておいてください」

「え？いや、無理させられないよ。だって本家の人もくるのよ？」

「で？」

「で、って貴方先日酷く取り乱したって聡介さんが」

「色々と重なってメンタルボロボロだっただけですよ」

何かを思い出したのか舌打ちをする。

「それは言えないことなの？聡介さんや服部さんにも」

「関係ないですから。それよりも、泉さん、コルセットはお持ちかな？」

いきなり話を振られて慌てたが泉は首を振る事しかできなかった。

「買い物行ってくる。基本ぐらい教えられるでしょう？」

とみのりの返事を聞かずに出て行った。

「すみません。私が素直に諦めていれば」

「いいえ。泉さんが謝る事じゃないわ」

とみのりは泉の後ろに移動してマナーや姿勢を教えながら話す。

「そうそう。飲み込みが早いわ。とてもお上手よ」

「あ、あはは。でも牛歩の一歩ですよね」

「そうね。でも、身に着けていて損はないわ。これから貴方の人生で役立つことがあるかもしれないでしょう？」

とても朗らかな笑顔で教えてもらえるため、泉も自然とにこやかになる。

「Aさんの温度差で風邪引きそうです……」

「あら、そうかしら。下手に希望を持たされるより逃げ道を常に用意してくれる方が優しいと思わないかしら」

「え？」

泉の頭から本が落ちる。

「ふふっ。もう一回、頑張りましょうね」

と落ちた本をほろってまた泉の頭に乗せる。

「背筋は大事よ。背筋が綺麗なだけで堂々としているように見えるもの。それにあなた自身綺麗になれるわ」

最初からマナーをやっていく。

「あの、Aさんのこと、お詳しいのですね」

「服部君には負けるわ。けど、聡介さんよりは長い付き合いだもの」

等と話していると紙袋をいくつかもったAが戻ってきた。

「それでね、それでね、Aちゃんったらね？」

Aはみのりに声を掛けないで泉の横に紙袋を全部置いて元の席に戻ると出された紅茶を一口飲むとノートパソコンを取り出してカタカタと打ち込み始める。