【スタマイ】捜査一課の女神様 (ページ16)

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「なーるほど。そこで俺の出番って訳ね」

と芝は頷きAの頭を撫でた。

「出来れば出番はない方が良かったですけどね。お願いします」

Aは丁寧に頭を下げると更にわしゃわしゃと撫でながら芝は笑う。

「いいのいいの。耀さんに呼ばれて君に追い返されなかったってことは確実に相手は黒だろうって思ってたからね」

散々Aの頭をぐちゃぐちゃにした芝は手を振ってその場を離れる。

Aは髪を直してしまうと荒木田の方を見た。

「あぁ、私の事の話だったね。本気で調べれば出てくるだろうし隠しているつもりもないけど」

と話を戻そうとする度に他の人がAに何かを聞きに来る。

そして

「はい撤収～」

と服部達が戻ってきて邪魔される始末だった。

「……ここまで邪魔されるとイライラとか飛んで喋る気力がなくなるんだけど」

気だるげに服部を睨みつけた。

「おんや、敬語が抜けてるけど何か言いたい事でもあったの？」

「捜査の効率をあげようと思ったから皆さんに自己紹介しようと思っただけ。耀さんがいるならスタンドに入れない理由も教えてあげますよ」

「……まぁ、言うか言わないかは好きにしなさいとは言ったから文句はないけど場を設けるとかじゃだめかい」

「設けないでしょ」

服部は仕方なさそうな笑みを浮かべた。

Aはそれを肯定とみなしたのか、例え否定だとしても語る気だったのか口を開く。

「改めましてはじめまして皆さん。私の名前は飯島A。飯島家の養子になる前は花田と名乗っていました」

何人かが花田という反応した。

「両親は薬の研究をしてまして、大森製薬さんにも少し知恵を貸したことがあります。少なからず、私も知恵を貸しました。まぁ、正義も悪も分からなかった子供だったので」

「待て、待ってくれ。理解が追いつかない。15年……いや、それ以上前の話だぞ？子供が関わるわけが」

「ギフテッドか」

青山の問いに由井がすぐに答えを出した。

「そう言うことです。まぁ、端的に行ってしまうと貴方達が追っている薬を簡単に作れる人間です」

かもしれない、多分、なんて甘い言葉はなかった。

携わる人間は更に表情を硬くする。