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核を壊された狼たちにベルを鳴らすと一瞬で綺麗に治る。

スノウ「いつ見てもそなたの回復魔法は圧巻じゃな。まるで切傷かのように深手を治す」

A「伊達に、生きていれば治せるなんて言わないわよ。私が治せないのは死と運命だけ」

そう言いながら足を踏み出すと影が広がる。

A「さぁ、元の世界にお帰り坊や達。お前もだよルガイド。いくらでも帰ってきてもいいけど忘れないでほしい。向こうの私もまた、私なのだよ。賢者殿。どうか、坊や達をよろしく頼むよ」

と手を振ると彼らは陰に飲み込まれた。

次に空が明るくなったのは魔法舎の庭だった。

月光が庭でお茶をしているAを照らす。

A「お帰り。しっかり休めたかい?」

ルガイドはすぐにAの傷の手当をした。

A「こんなかすり傷で死ねないよ」

ルガイドは首を振る。

犬のようだねと笑う。

向かいに置いてあるお茶を飲もうとしたミスラをやんわり止めた。

A「毒が入っているから辞めておいた方がいいよ。ミスラなら大丈夫だと思うけどキツメだからお腹下すかもよ」

ミスラ「じゃあ貴方が飲んでるそれください」

A「同じものが入っているからだめ」

ミスラ「涼しい顔をして何嘘言っているんですか」

A「これでも良い家の出でね。それなりに慣らされているんだよ。信じないなら飲めばいいさ。お腹痛くなったらおいで。お薬を出してあげよう」

ミスラは溜息吐いて魔法舎へ戻っていく。

何かを思い出したかのようにルガイドがAに袋を渡す。

A「あぁ。薬の材料だね。明日作るから手伝いなさい」

何の薬だと言いそうな顔で首を傾げる。

A「賢者殿の花粉症の薬だよ。結構酷いようだからね」

フィガロ「治す薬を作れるのですか?」

A「作れはするけど結構キツイものだから症状を抑える薬と予防策だけね。こんどフィガロにも教えてあげよう」

ファウストも気になるような顔をしていた。

A「いいとも。知りたいなら明日おいで」

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作者名:弥生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hakuoukiyayoi http://  
作成日時:2022年2月2日 17時

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