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仕方ないと立ち上がる。
A「ルガイド。魔法舎の庭に私を騙る悪い子がいるから狩ってきてくれる?石は食べてもいいしくれてやってもいいよ」
ルガイドも立ち上がって頷く。
Aは困ったように笑って皆に準備するように言うと席を外す。
少し待てば何か入っている袋をルガイドに持たせた。
A「本当はもっと調べたりしたかったけど。まぁ仕方ない。いいかい?ルガイド。お前は暫く向こうの私と外の世界を見てきなさい」
そう言われてルガイドは驚いた顔をすると不快そうに首を振る。
どうして、そう聞こうとすると空間が歪む。
それを感じたAが笑みを深める。
A「遅かったねぇ。君がいつまでも来ないから痺れを切らした坊や達を連れて行ってあげようと思ってたのに。期待して損してしまった」
Aが振り返った先に似た顔の魔女がいた。
「お前は理解しているのか?内側に入られたということは支配されたも同然」
A「お馬鹿ねぇ。えぇ。お馬鹿だわ、それは私に勝ってからの話よ?お馬鹿過ぎて愚かね。幻惑、精神支配の魔法を使う上で常識も常識。最低限の知識よ?」
「馬鹿にしないでもらいたい。貴方に勝つ方法は貴方が育てたんだから」
そういって呪文を唱えると影から二匹の狼が出て来た。
ルガイドは驚いた顔でそれらを見る。
スコルとハティが居た。
それぞれ二匹の狼は低く伏せて唸る。
見てみれば傷だらけだ。
「なぜ……命令だ!早くそこの女と子供達を!」
命令だ、命令だと繰り返されても狼たちは従わずに苦しそうに唸るだけだった。
そして、スコルはハティのハティはスコルの首に噛みついた。
しかし、Aが二匹の狼の前で手を振ると狼はその場で眠りについた。
A「時々できるこの子達の傷の原因が知れて嬉しく思うよ」
そして、と魔女に視線を向けた。
口は笑っているが目は完全に据わっていた。
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作者名:弥生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hakuoukiyayoi http://
作成日時:2022年2月2日 17時