【スタマイ】実は今猫を飼っていて (ページ39)

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暫くするとタマは溜息交じりに戻ってきた。

中野「どうした？」

タマ「結構面倒くさそうだなって。一応こっちも対策したいからアポは取った。撮影会とかなんとかいって」

中野はしばらく目を丸くすると少し考え込んだ。

そして。

中野「直治君や。君、真面目に見学に徹してろよ？絶対に俺達の前に出んな」

直治「俺達って」

タマは興味なさそうにニャーとだけ言っている。

中野「相手はプロだからな」

中野はタマに手袋を投げ渡す。

中野「一応防刃だ」

タマ「ん」

と二人が手袋をはく。

関「プロなら人数が居た方が」

中野「俺達って基本一人だから必要以上に人数増やされるとかえって邪魔なんだよね。出てきたらタマちゃんの猫パンチ飛ぶから気を付けてね」

タマ「ニャー」

直治はじっとタマを見る。

タマ「何」

直治「お前大分モテてるだろ。学生時代とか」

タマは少し目を細めた。

タマ「それを聞いて何になるか理解しがたいな」

直治「いや。普通に興味」

タマは少しため息を吐いた。

タマ「あぁ。モテてたよ」

そしてまた息を吐いてから雰囲気をがらりと変えた。

タマ「こんな美人ほっとく方がどうかしてると思うけどね。さて、行くか」

中野「はいよー」

タマが先に歩き出す。

中野「実兄とはいえあまりタマちゃんの過去を詮索する権利はないと思うけどね」

と小さくつぶやいた。

直治「なんか俺に冷たくない？」

中野「別に？俺は単純に君が嫌いなだけだよ」