噫無情37 ページ37
プレゼント・マイクのある意味けたたましいアナウンスによって全員がすう、と雰囲気を変える。
『よォーし組み終わったな⁉準備はいいかなんて聞かねえぞ‼
いくぜ‼残虐バトルロイヤルカウントダウン‼』
『3‼‼』
『2‼』
『1…‼』
『START！』
ダン、と一斉に踏み込む。狙うは1チーム。緑谷の1000万ポイントである。次から次へと彼の額の細い鉢巻を狙い、腕を伸ばす。
無論、緑谷チームはひょいひょいと逃げていく。そう、Aのチームの爆豪が待ち構えて居る所に。
「調子乗ってんじゃねえぞクソが！」
持ち前の個性を活用して高く跳躍する爆豪。が、緑谷のチームの個性によって防がれた所を瀬呂がテープで回収。
念のために騎馬の周りに見えないし感じない程度の細さの銀の糸を展開していたAはある騎馬が引っかかったのに気づき、直ぐに操作に移った。
「単純なんだよ、A組」
「単純なんだけど？自称策士」
二つの声が重なり、爆豪は己の騎馬の右翼を担うAを振り返った。しゅるりと糸が伸び、爆豪の首に鉢巻を通した。
「へえ、随分と冷静なのが居るんだね」
にこりと笑みを浮かべるのはB組の物間。彼は皮肉たっぷりにB組の作戦を口にする。予算を捨てた長期スパンの作戦は、彼曰く、『その場限りの優位に執着したって仕方ない』。
その後の『人参ぶら下げた馬』だの『ヘドロ事件』の話で物間は爆豪を煽る。
ぶちり、と爆豪の怒りの緒が千切れた音がした。
「っし進め切島…！俺は今…すこぶる冷静だ…！」
BOOM‼と両手から爆音を響かせる爆豪は怒りのあまり冷静になった様だ。それにほとほと呆れながらもAは警戒の目を緩めない。
再び物間の騎馬に向かった彼等は一つの大きな不測の事態に見舞われた。
「良い『個性』だね！」
物間はにこやかに笑いながら爆豪の個性と全く同じものを爆豪にぶつける。爆豪がやり返すが今度は『硬化』か『スティール』の個性で防がれる。
「コピーしやがった」
ぶわり。一言爆豪に告げるとAは異能力を展開する。
『個性』をコピーする個性は、異能力をコピーする事はできない。その点を突こうとしたが、別のB組が糊らしき液体を撒くことで妨害した。
偶々、異能力とぶつかって消えたが。
「ねェ爆豪。完膚なきまでの1位取るんでしょ？」
この程度の挑発で足を止めないでよねと鼻を鳴らすと爆豪はぎり、と笑む。
彼等の反撃はこれからである。
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にゃんこ - 続き楽しみにしてます！ (2020年12月7日 17時) (
レス) id: 8ee5d457df (このIDを非表示/違反報告)
アストライア(プロフ) - 待ってました(^^) 後、前から言おうと思ってたのですが....福沢社長の漢字がところどころ間違われています。 (2020年2月13日 1時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね！ (2018年10月31日 18時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり - 気になったのですが1割ってだいぶ異能力持ってますよね？10人に一人は持ってる……多くないですか？ (2018年1月31日 16時) (レス) id: bfcb2a7bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 頑張って下さい！ (2017年4月22日 0時) (レス) id: 4006643cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 x他1人 | 作成日時：2016年7月28日 1時
