噫無情34 ページ34
第一種目、つまりこの雄英体育祭の予選は障害物競走。コースを外れなければ何をしても構わないと主審のミッドナイトは告げる。
「さあさあ位置に着きまくりなさい……」
彼女の号令で皆位置に着く。Aはふと気がついた。スタートのためのゲート。それは雄英高校一年全11クラスの人数が出るには狭過ぎると。
そして恐らく此処で妨害をする生徒はいるだろうと。
運良くスタートの行列のほぼ先頭に立っていたAはゆっくりと脚に力を込めた。最初のふるい、其処で落とされては堪らないと。
「スタート‼」
その掛け声と共にぱき、と地面が凍る。近くにいた轟の個性による妨害である。それを見切っていたAは軽々と飛び越え、武装探偵社での仕事で鍛えた運動神経で轟を追う。抜かしてしまわぬ様、加減して。
残念な事に余り轟の妨害には引っかかってくれなかった。クラスメイトは兎も角、さらりとかわす生徒もゼロでは無かった。
思わぬ誤算に軽く舌打ちをし、轟の追走を続けた。
それも束の間。目の前に第一の関門が現れた。
其奴らは一般入試の日、ヒーロー科の実技試験で出てきた仮装
Aはにい、と口角を吊り上げて笑うと立ち止まりもせずに跳躍した。所々、といっても他の生徒の助けにならない程の高さの所だが、に足場を作りつつ駆け抜ける。勿論、足場を消すのも忘れずに。
余りの身軽さに実況のプレゼント・マイクが嬉々として叫ぶ。
「1-A湯郷‼オイオイお前本当に女子か⁉跳躍して真っ先に上から抜けやがったァ‼
同じく轟‼攻略と妨害を一度に‼こいつぁシヴィー‼」
Aが第一関門「ロボ・インフェルノ」を抜けて着地するのと同時に、轟は不安定な体制でロボを凍結。自分が抜けた後直ぐに倒れる様に細工して通過した。轟の作った道を利用しようとしていた生徒達は少なからず妨害を受ける。
(うーわ嫌な奴。シヴィーとかそんな物じゃないでしょ)
自分のしたことを棚に上げてAは内心でぼやく。誰か下敷きかなぁと思いつつも、振り向きもせず駆けた。
轟はハイペースだが、まだ遅いほうだと感じている。そうしてまた抜かさぬ様気を付けて、追走を始めた。
後方では同クラスの切島やB組鉄哲が下敷きになっていたり、爆豪がクレバーにロボの上を抜けていった。その様子をプレゼント・マイクの実況で把握しつつ、Aは第二関門の前にたどり着く。
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にゃんこ - 続き楽しみにしてます！ (2020年12月7日 17時) (
レス) id: 8ee5d457df (このIDを非表示/違反報告)
アストライア(プロフ) - 待ってました(^^) 後、前から言おうと思ってたのですが....福沢社長の漢字がところどころ間違われています。 (2020年2月13日 1時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね！ (2018年10月31日 18時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり - 気になったのですが1割ってだいぶ異能力持ってますよね？10人に一人は持ってる……多くないですか？ (2018年1月31日 16時) (レス) id: bfcb2a7bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 頑張って下さい！ (2017年4月22日 0時) (レス) id: 4006643cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 x他1人 | 作成日時：2016年7月28日 1時
