噫無情3 ページ3
三組織異能力戦争が終わった或る夏。
異能力組織の武装探偵社の戸が叩かれた。
そこからが、全ての始まりであると知っていれば彼等は戸を開けなかっただろうか？
しかし、此処では彼等は戸を開けた。
其処が、『運命』とやらの分岐点となってしまったのはどうやら確かなようだが。
戸の先に居たのは軍警の箕浦、そして名だたるヒーローを輩出した高校、雄英高校が校長、根津。
｢これはこれは･･･。ご大層な面子、だね｣
元ポートマフィアの太宰治ですら笑が引き攣るこの面子。其の場の空気は直ぐに凍った。
｢やあ、武装探偵社の方々！僕の事はご存知だろうから省略させてもらうね。
とりあえず、簡潔な用事だけ話そうか｣
｢あー･･･其処の名探偵は察してると思うが、警察とヒーローから
『プロヒーローに是非、異能力持ちを組み込みたい』｣
その言葉に武装探偵社の面々が顔を歪めた。
彼等は『異能持ち』と言うことで生きる事に誰よりも苦労してきた。その原因に手を貸せと言われて直ぐに是と言えるほど、彼等は優しさ等持てなかった。
｢して、其の理由を尋ねても？
･･･貴兄らの利点は多くあるだろう。
然し、我々の利点が見当たらぬ。幼子でも解るような取り引きを持ち込むがプロヒーローと言うならば、貴兄らに価値などない。
去ね、直ぐにだ｣
福沢は眉間にくっきりと皺を寄せて彼等を睨め付けた。
その様子を見て、根津は快活に笑った。
｢簡単な話だよ、福沢さん。
僕らプロヒーローと君ら武装探偵社が手を組んで敵やマフィアやらと対峙すれば、世間からの認識は容易に変わる。
異能力持ちも生きやすくなるさ｣
武装探偵社は其処に『社会的な』『大人の』嘘を感じたが、頷く他に道はなかった。恐らく、ここで断れば政府的な圧力が掛かる。
福沢でもどうこう出来ぬほどの。
それを理解した彼等は苦々しい思いでプロヒーローと手を組んだ。条件を介して。
条件はこうだ。
武装探偵社の適任の者を、雄英高校に入学させること。
その代わり、その者はヒーローの卵でありながら、ヒーロー紛いの行動をしても良い、と。
その白羽の矢が立ったのは、次の年には高校生と同じ年になる湯郷Aだった。
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にゃんこ - 続き楽しみにしてます！ (2020年12月7日 17時) (
レス) id: 8ee5d457df (このIDを非表示/違反報告)
アストライア(プロフ) - 待ってました(^^) 後、前から言おうと思ってたのですが....福沢社長の漢字がところどころ間違われています。 (2020年2月13日 1時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね！ (2018年10月31日 18時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり - 気になったのですが1割ってだいぶ異能力持ってますよね？10人に一人は持ってる……多くないですか？ (2018年1月31日 16時) (レス) id: bfcb2a7bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 頑張って下さい！ (2017年4月22日 0時) (レス) id: 4006643cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 x他1人 | 作成日時：2016年7月28日 1時
